ティェンタオの自由訳漢詩 1975
盛唐69ー賈至 送李侍郎赴常州 李侍郎の常州へ赴くを送る 雪晴雲散北風寒 雪晴れ雲散じて北風(ほくふう)寒く 楚水呉山道路難 楚水(そすい)呉山(ござん) 道路難(かた)し 今日送君須尽酔 今日(こんにち)君を送る 須(すべか)らく酔(よ)いを尽すべし 明朝相憶路漫漫 明朝(みょうちょう) 相憶うも路は漫漫(まんまん) ⊂訳⊃...
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盛唐70ー賈至 岳陽楼重宴別王 岳陽楼にて重ねて王八員外の 八員外貶長沙 長沙に貶せらるるに宴別す 江路東連千里潮 江路(こうろ)東に連なる 千里の潮(うしお) 青雲北望紫微遥 青雲(せいうん)北に望めば紫微(しび)遥かなり 莫道巴陵湖水闊 道(い)う莫(な)かれ 巴陵(はりょう) 湖水闊(ひろ)しと 長沙南畔更蕭条...
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盛唐71ー李華 春行寄興 春行 興に寄す 宜陽城下草萋萋 宜陽(ぎよう)城下 草(くさ)萋萋(せいせい)たり 澗水東流復向西 澗水(かんすい)東流し 復(ま)た西に向かう 芳樹無人花自落 芳樹(ほうじゅ)人無く 花(はな)自(おのず)から落ち 春山一路鳥空啼 春山(しゅんざん)一路 鳥(とり)空しく啼(な)く ⊂訳⊃...
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盛唐72ー李頎 送劉? 劉?を送る 八月寒葦花 八月(はちがつ) 寒葦(かんい)花さき 秋江浪頭白 秋江(しゅうこう) 浪頭(ろうとう)白し 北風吹五両 北風(ほくふう) 五両(ごりょう)を吹き 誰是潯陽客 誰か是(こ)れ潯陽(じんよう)の客ぞ 鸕鵄山頭微雨晴 鸕鵄(りし)山頭...
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盛唐73ー李頎 題盧五旧居 盧五の旧居に題す 物在人亡無見期 物在れども人亡くして見(まみ)ゆる期(き)無し ?庭繋馬不勝愁 閑庭(かんてい)に馬を繋いで愁(かな)しみに勝(た)えず 窓前緑竹生空地 窓前(そうぜん)の緑竹(りょくちく) 空地(くうち)に生じ 門外青山如旧時 門外(もんがい)の青山(せいざん) 旧時(きゅうじ)の如し...
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盛唐74ー岑参 山房春事 山房春事 梁園日暮乱飛鴉 梁園(りょうえん)の日暮(にちぼ) 乱れ飛ぶ鴉(からす) 極目蕭条三両家 極目(きょくもく) 蕭条(しょうじょう)たり 三両家(さんりょうか) 庭樹不知人去尽 庭樹(ていじゅ)は知らず 人の去り尽すを 春来還発旧時花 春来(しゅんらい)還(ま)た発(ひら)く...
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盛唐75ー岑参 春夢 春夢 洞房昨夜春風起 洞房(どうぼう) 昨夜 春風(しゅんぷう)起り 遥憶美人湘江水 遥かに憶(おも)う 美人 湘江(しょうこう)の水 枕上片時春夢中 枕上(ちんじょう) 片時(へんじ) 春夢(しゅんむ)の中(うち) 行尽江南数千里 行き尽くす 江南(こうなん)数千里 ⊂訳⊃...
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盛唐76ー岑参 胡笳歌 送顔 胡笳の歌 顔真卿が使 真卿使赴河隴 して河隴に赴くを送る 君不聞胡笳声最悲 君聞かずや 胡笳(こか)の声 最(もっと)も悲しきを 紫髯緑眼胡人吹 紫髯(しぜん)緑眼(りょくがん)の 胡人(こじん)吹く 吹之一曲猶未了 之(こ)れを吹いて 一曲猶(な)お未(いま)だ了(おわ)らざるに...
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盛唐77ー岑参 戯問花門酒家翁 戯れに花門の酒家の翁に問う 老人七十仍沽酒 老人 七十 仍(な)お酒を沽(う)る 千壺百甕花門口 千壺(せんこ) 百甕(ひゃくおう) 花門(かもん)の口 道傍楡莢仍似銭 道傍(どうぼう)の楡莢(ゆきょう) 仍(な)お銭(ぜに)に似たり 摘来沽酒君肯否 摘み来たって酒を沽(か)う 君...
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盛唐78ー岑参 玉関寄長安李主簿 玉関にて長安の李主簿に寄す 東去長安万里余 東のかた長安を去って万里余(ばんりよ) 故人那惜一行書 故人(こじん)那(いか)んぞ一行の書を惜(お)しむ 玉関西望腸堪断 玉関(ぎょくかん) 西望すれば腸(はらわた)断つに堪(た)えたり 况復明朝是歳除...
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盛唐79ー岑参 逢入京使 京に入る使いに逢う 故園東望路漫漫 故園(こえん) 東に望めば路(みち)漫漫(まんまん) 双袖龍鍾涙不乾 双袖(そうしゅう) 龍鍾(りょうしょう)として涙(なんだ)乾かず 馬上相逢無紙筆 馬上に相逢(あいあ)うて紙筆(しひつ)無く 憑君伝語報平安 君に憑(よ)る 伝語(でんご)して平安を報ぜよ...
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盛唐80ー岑参 磧中作 磧中の作 走馬西来欲到天 馬を走らせて西来(せいらい) 天に到らんと欲す 辞家見月両囘円 家を辞して 月の両回(りょうかい)円(まど)かなるを見る 今夜不知何処宿 今夜 知らず 何(いず)れの処(ところ)にか宿(しゅく)せん 平沙万里絶人煙 平沙(へいさ)万里(ばんり)...
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盛唐81ー岑参 経火山 火山を経 火山今始見 火山 今 始めて見る 突兀蒲昌東 突兀(とつこつ)たり 蒲昌(ほしょう)の東 赤焔焼虜雲 赤焔(せきえん) 虜雲(りょうん)を焼き 炎氛蒸塞空 炎氛(えんぷん) 塞空(さいくう)を蒸(む)す 不知陰陽炭 知(し)らず 陰陽(いんよう)の炭(たん)...
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盛唐82ー岑参 送人還京 人の京に還るを送る 匹馬西従天外帰 匹馬(ひつば) 西のかた天外(てんがい)より帰り 揚鞭只共鳥争飛 鞭(むち)を揚げて只(た)だ鳥と飛ぶを争う 送君九月交河北 君を送る 九月 交河(こうが)の北 雪裏題詩涙満衣 雪裏(せつり) 詩を題すれば 涙(なんだ)衣(ころも)に満つ ⊂訳⊃...
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盛唐83ー岑参 熱海行 送崔 熱海行 崔侍御の 侍御還京 京に還るを送る (前半八句) 側聞陰山胡児語 側聞(そくぶん)す 陰山(いんざん)の胡児(こじ)の語るを 西頭熱海水如煮 西頭(せいとう)の熱海(ねつかい) 水 煮(に)るが如し 海上衆鳥不敢飛 海上 衆鳥(しゅうちょう)...
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盛唐84ー岑参 熱海行 送崔 熱海行 崔侍御の 侍御還京 京に還るを送る (後半八句) 陰火潜焼天地爐 陰火(いんか) 潜(ひそ)かに天地の爐(ろ)を焼くも 何事偏烘西一隅 何事ぞ 偏(ひと)えに西の一隅(いちぐう)を烘(あぶ)る 勢呑月窟侵太白 勢い...
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盛唐85ー岑参 送劉判官赴磧西 劉判官の磧西に赴くを送る 火山五月行人少 火山 五月 行人(こうじん)少(まれ)なり 看君馬去疾如鳥 看(み)る 君が馬(うま)去って疾(と)きこと鳥の如くなるを 都護行営太白西 都護(とご)の行営(こうえい) 太白(たいはく)の西 角声一動胡天暁...
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盛唐86ー岑参 封大夫破播仙凱歌 封大夫の播仙を破る凱歌 其四 其の四 日落轅門鼓角鳴 日(ひ)は落ちて 轅門(えんもん) 鼓角(こかく)鳴り 千群面縛出蕃城 千群(せんぐん) 面縛(めんばく)して蕃城(ばんじょう)を出づ 洗兵魚海雲迎陣 兵を魚海(ぎょかい)に洗えば 雲 陣(じん)を迎え...
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盛唐87ー岑参 白雪歌 送 白雪の歌 武判官 武判官帰京 の京に帰るを送る (前半十句) 北風捲地白草折 北風(ほくふう) 地を捲(ま)いて白草(はくそう)折れ 胡天八月即飛雪 胡天(こてん)八月 即ち雪を飛ばす 忽如一夜春風来 忽(こつ)として一夜 春風(しゅんぷう)来たり 千樹万樹梨花開...
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盛唐88ー岑参 白雪歌 送 白雪の歌 武判官 武判官帰京 の京に帰るを送る (後半八句) 中軍置酒飲帰客 中軍(ちゅうぐん) 置酒(ちしゅ)して帰客(ききゃく)に飲ましむ 胡琴琵琶与羌笛 胡琴(こきん)と琵琶(びわ)と羌笛(きょうてき)と 紛紛暮雪下轅門 紛紛(ふんぷん)たる暮雪(ぼせつ)...
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