ティェンタオの自由訳漢詩 1955
盛唐49ー孟浩然 望洞庭湖 洞庭湖を望み 贈張丞相 張丞相に贈る 八月湖水平 八月 湖水(こすい)平らかに 涵虚混太清 虚(きょ)を涵(ひた)して太清(たいせい)に混(こん)ず 気蒸雲夢沢 気は蒸(む)す 雲夢(うんぼう)の沢(たく) 波撼岳陽城 波は撼(ゆる)がす 岳陽(がくよう)の城...
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盛唐50ー孟浩然 送杜十四之江南 杜十四の江南に之くを送る 荊呉相接水為郷 荊呉(けいご)相接して 水を郷(きょう)と為(な)す 君去春江正?芒 君去るに春江(しゅんこう) 正(まさ)に?芒(びょうぼう)たり 日暮孤舟何処泊 日暮(にちぼ) 孤舟(こしゅう) 何処(いずく)にか泊(やど)る 天涯一望断人腸 天涯一望...
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盛唐51ー孟浩然 歳暮帰南山 歳暮 南山に帰る 北闕休上書 北闕(ほくけつ) 上書(じょうしょ)を休(や)め 南山帰敝廬 南山(なんざん) 敝廬(へいろ)に帰る 不才明主棄 不才(ふさい) 明主(めいしゅ)に棄てられ 多病故人疎 多病(たびょう) 故人(こじん)に疎(うと)んぜらる 白髪催年老...
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盛唐52ー孟浩然 留別王維 王維に留別す 寂寂竟何待 寂寂(せきせき) 竟(つい)に何をか待たん 朝朝空自帰 朝朝(ちょうちょう) 空(むな)しく自ら帰る 欲尋芳草去 芳草(ほうそう)を尋ねて去らんと欲するも 惜与故人違 故人(こじん)と違(たが)わんことを惜(おし)む 当路誰相仮 当路(とうろ)...
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盛唐53ー孟浩然 春暁 春暁 春眠不覚暁 春眠(しゅんみん) 暁(あかつき)を覚えず 処処聞啼鳥 処処(しょしょ) 啼鳥(ていちょう)を聞く 夜来風雨声 夜来(やらい) 風雨の声 花落知多少 花落つること 知んぬ 多少(たしょう)ぞ ⊂訳⊃ 春の朝寝 夜明けも気づかずに寝過ごした...
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盛唐54ー孟浩然 過故人荘 故人の荘に過る 故人具鶏黍 故人(こじん) 鶏黍(けいしょ)を具(そな)え 邀我至田家 我れを邀(むか)えて田家(でんか)に至らしむ 緑樹村辺合 緑樹(りょくじゅ) 村辺(そんぺん)に合し 青山郭外斜 青山(せいざん) 郭外(かくがい)に斜めなり 開軒面場圃...
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盛唐55ー孟浩然 夏日南亭懐辛大 夏日 南亭にて辛大を懐う 山光忽西落 山光(さんこう) 忽(たちま)ち西に落ち 池月漸東上 池月(ちげつ) 漸(ようや)く東に上る 散髪乗夕涼 髪を散(さん)じて夕涼(せきりょう)に乗(じょう)じ 開軒臥閑敞 軒(まど)を開いて閑敞(かんしょう)に臥(ふ)す 荷風送香気 荷風(かふう)...
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盛唐56ー孟浩然 宿業師山房 業師の山房に宿して 期丁大不至 丁大を期するも至らず 夕陽度西嶺 夕陽(せきよう) 西嶺(せいれい)に度(わた)り 群壑倏已暝 群壑(ぐんがく) 倏(たちま)ち已(すで)に暝(くら)し 松月生夜涼 松月(しょうげつ) 夜涼(やりょう)を生じ 風泉満清聴...
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盛唐57ー孟浩然 宿建徳江 建徳江に宿す 移舟泊煙渚 舟を移して煙渚(えんしょ)に泊(はく)し 日暮客愁新 日暮(にちぼ) 客愁(かくしゅう)新たなり 野曠天低樹 野(の)曠(ひろ)くして 天 樹(き)に低(た)れ 江清月近人 江(こう)清(きよ)くして 月 人に近し ⊂訳⊃...
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盛唐58ー孟浩然 早寒有懐 早寒 懐う有り 木落雁南渡 木(き)落ちて 雁(かり) 南に渡り 北風江上寒 北風(ほくふう) 江上(こうじょう)に寒し 我家襄水曲 我が家は襄水(じょうすい)の曲(くま) 遥隔楚雲端 遥かに隔つ 楚雲(そうん)の端(たん) 郷涙客中尽 郷涙(きょうるい)...
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盛唐59ー劉長卿 逢雪宿芙 雪に逢って芙蓉山 蓉山主人 主人のもとに宿る 日暮蒼山遠 日暮れて蒼山(そうざん)遠く 天寒白屋貧 天(てん)寒くして白屋(はくおく)貧し 柴門聞犬吠 柴門(さいもん)に犬の吠(ほ)ゆるを聞く 風雪夜帰人 風雪(ふうせつ) 夜帰(やき)の人 ⊂訳⊃...
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盛唐60ー劉長卿 送霊?上人 霊?上人を送る 蒼蒼竹林寺 蒼蒼(そうそう)たる竹林寺(ちくりんじ) 杳杳鐘声晩 杳杳(ようよう)たる鐘声(しょうせい)の晩(ばん) 荷笠帯夕陽 笠(かさ)を荷(にな)って夕陽(せきよう)を帯び 青山独帰遠 青山(せいざん)に独り帰ること遠し ⊂訳⊃ 鬱蒼と茂る...
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盛唐61ー劉長卿 穆陵関北逢 穆陵関の北にて人の 人帰漁陽 漁陽に帰るに逢う 逢君穆陵路 君に逢(あ)う 穆陵(ぼくりょう)の路 匹馬向桑乾 匹馬(ひつば) 桑乾(そうかん)に向かう 楚国蒼山古 楚国(そこく) 蒼山(そうざん)古(ふ)り 幽州白日寒 幽州(ゆうしゅう) 白日(はくじつ)寒し...
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盛唐62ー劉長卿 重送裴郎中 重ねて裴郎中の吉州 貶吉州 に貶せらるるを送る 猿啼客散暮江頭 猿(さる)啼(な)き 客は散ず 暮江(ぼこう)の頭(ほとり) 人自傷心水自流 人は自(おのず)から心を傷ましめ 水は自から流る 同作逐臣君更遠 同(とも)に逐臣(ちくしん)と作(な)りて 君 更に遠し...
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盛唐63ー劉長卿 登餘干古城 餘干の古城に登る 孤城上与白雲斉 孤城(こじょう) 上(かみ)は白雲(はくうん)と斉(ひと)し 万古蕭条楚水西 万古(ばんこ) 蕭条(しょうじょう)たり 楚水(そすい)の西 官舎已空秋草没 官舎(かんしゃ) 已(すで)に空しくして秋草(しゅうそう)没し 女牆猶在夜烏啼 女牆(じょしょう)...
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盛唐64ー賈至 春思 其一 春思 其の一 草色青青柳色黄 草色(そうしょく)青青(せいせい)として 柳色(りゅうしょく)黄なり 桃花歴乱李花香 桃花(とうか)歴乱(れきらん)として 李花(りか)香(かんば)し 東風不為吹愁去 東風(とうふう) 為(ため)に愁いを吹き去らず 春日偏能惹恨長 春日(しゅんじつ)...
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盛唐65ー賈至 春思 其二 春思 其の二 紅粉当壚弱柳垂 紅粉(こうふん)して壚(ろ)に当たれば弱柳(じゃくりゅう)垂(た)れ 金花臘酒解酴醿 金花(きんか)の臘酒(ろうしゅ) 酴醿(とび)を解(と)く 笙歌日暮能留客 笙歌(しょうか) 日暮(にちぼ) 能(よ)く客を留め 酔殺長安軽薄児 酔殺(すいさつ)す...
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盛唐66ー賈至 早朝大明宮 早に大明宮に朝し 呈両省僚友 両省の僚友に呈す 銀燭朝薫紫陌長 銀燭(ぎんしょく) 朝(あした)に薫(くん)じて紫陌(しはく)長し 禁城春色暁蒼蒼 禁城の春色(しゅんしょく) 暁(あかつき)に蒼蒼(そうそう)たり 千条弱柳垂青琑...
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盛唐67ー賈至 西亭春望 西亭春望 日長風暖柳青青 日は長く風は暖かにして柳青青(せいせい)たり 北雁帰飛入窅冥 北雁(ほくがん)帰り飛んで窅冥(ようめい)に入る 岳陽城上聞吹笛 岳陽城上(がくようじょうじょう) 笛を吹くを聞けば 能使春心満洞庭 能(よ)く春心(しゅんしん)をして洞庭に満たしむ ⊂訳⊃...
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盛唐68ー賈至 初至巴陵与李十二 初めて巴陵に至り 李十二 白同泛洞庭湖 白と同に洞庭湖に泛ぶ 楓岸粉粉落葉多 楓岸(ふうがん)粉粉(ふんぷん)として落葉(らくよう)多し 洞庭秋水晩来波 洞庭の秋水(しゅうすい) 晩来(ばんらい)波だつ 乗興軽舟無近遠 興(きょう)に乗じては軽舟 近遠(きんえん)無し 白雲明月弔湘娥...
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