ティェンタオの自由訳漢詩 1935
盛唐29ー王之渙 登鸛鵲楼 鸛鵲楼に登る 白日依山尽 白日(はくじつ) 山に依(よ)って尽(つ)き 黄河入海流 黄河(こうが) 海に入(い)って流る 欲窮千里目 千里の目を窮(きわ)めんと欲して 更上一層楼 更に上(のぼ)る 一層の楼 ⊂訳⊃ 輝く太陽は 山肌に寄り添うように消えていく...
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盛唐30ー王之渙 涼州詞 涼州の詞 黄河遠上白雲間 黄河(こうが) 遠く上(のぼ)る 白雲の間(かん) 一片孤城万仭山 一片の孤城 万仭(ばんじん)の山 羌笛何須怨楊柳 羌笛(きょうてき) 何ぞ須(もち)いん 楊柳を怨(うら)むるを 春光不度玉門関 春光(しゅんこう) 度(わた)らず 玉門関(ぎょくもんかん)...
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盛唐31ー王昌齢 閨怨 閨怨 閨中少婦不知愁 閨中(けいちゅう)の少婦(しょうふ) 愁(うれ)いを知らず 春日凝粧上翠楼 春日(しゅんじつ) 粧(よそお)いを凝(こ)らして翠楼(すいろう)に上る 忽見陌頭楊柳色 忽ち陌頭(はくとう) 楊柳(ようりゅう)の色を見て 悔教夫婿覓封侯...
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盛唐32ー王昌齢 西宮春怨 西宮春怨 西宮夜静百花香 西宮(せいきゅう) 夜静かにして百花(ひゃくか)香(かんば)し 欲捲珠簾春恨長 珠簾(しゅれん)を捲(ま)かんと欲して春恨(しゅんこん)長し 斜抱雲和深見月 斜めに雲和(うんか)を抱(いだ)いて 深く月を見れば 朦朧樹色隠昭陽 朦朧(もうろう)たる樹色...
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盛唐33ー王昌齢 西宮秋怨 西宮秋怨 芙蓉不及美人粧 芙蓉(ふよう)も及ばず 美人の粧(よそお)い 水殿風来珠翠香 水殿(すいでん) 風来たって珠翠(しゅすい)香(かんば)し 却恨含情掩秋扇 却(かえ)って恨む 情を含んで秋扇(しゅうせん)を掩(おお)い 空懸明月待君王 空(むな)しく明月を懸けて君王(くんのう)を待ちしを...
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盛唐34ー王昌齢 青楼曲 青楼曲 白馬金鞍従武皇 白馬(はくば)金鞍(きんあん) 武皇(ぶこう)に従い 旌旗十万宿長楊 旌旗(せいき)十万 長楊(ちょうよう)に宿る 楼頭少婦鳴筝坐 楼頭(ろうとう)の少婦(しょうふ) 筝(そう)を鳴らして坐す 遥見飛塵入建章 遥かに見る 塵(ちり)を飛ばして建章(けんしょう)に入るを...
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盛唐35ー王昌齢 出塞二首 其一 出塞二首 其の一 秦時明月漢時関 秦時(しんじ)の明月 漢時(かんじ)の関(かん) 万里長征人未還 万里(ばんり)長征して 人 未(いま)だ還(かえ)らず 但使龍城飛将在 但(た)だ龍城の飛将(ひしょう)をして在ら使(し)めば 不教胡馬度陰山 胡馬(こば)をして...
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盛唐36ー王昌齢 出塞二首 其二 出塞二首 其の二 白草原頭望京師 白草(はくそう) 原頭(げんとう) 京師(けいし)を望む 黄河水流無尽時 黄河(こうが) 水流れて尽(つ)くる時無し 秋天曠野行人絶 秋天(しゅうてん) 曠野(こうや) 行人(こうじん)絶え 馬首東来知是誰 馬首(ばしゅ) 東へ来たる...
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盛唐37ー王昌齢 従軍行七首 其一 従軍行 七首 其の一 烽火城西百尺楼 烽火(ほうか) 城西(じょうせい) 百尺(ひゃくせき)の楼 黄昏独上海風秋 黄昏(こうこん) 独り上る 海風(かいふう)の秋 更吹羌笛関山月 更に羌笛(きょうてき)を吹く 関山月(かんざんげつ) 無那金閨万里愁 那(いかん)ともする無し 金閨(きんけい)...
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盛唐38ー王昌齢 従軍行七首 其二 従軍行 七首 其の二 青海長雲暗雪山 青海(せいかい)の長雲(ちょううん) 雪山(せつざん)暗し 孤城遥望玉門関 孤城(こじょう) 遥かに望む 玉門関(ぎょくもんかん) 黄砂百戦穿金甲 黄砂(こうさ) 百戦 金甲(きんこう)を穿(うが)つも 不破楼蘭終不還 楼蘭(ろうらん)を破らずんば...
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盛唐39ー王昌齢 芙蓉楼送辛漸 芙蓉楼にて辛漸を送る 寒雨連江夜入呉 寒雨(かんう) 江(こう)に連って 夜 呉(ご)に入る 平明送客楚山孤 平明(へいめい) 客を送れば 楚山(そざん) 孤(こ)なり 洛陽親友如相問 洛陽(らくよう)の親友 如(も)し相問(あいと)わば 一片冰心在玉壺 一片の冰心(ひょうしん)...
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盛唐40ー王昌齢 重別李評事 重ねて李評事に別る 莫道秋江離別難 道(い)う莫(な)かれ 秋江(しゅうこう) 離別難(かた)しと 舟船明日是長安 舟船(しゅうせん) 明日(みょうにち) 是(こ)れ長安 呉姫緩舞留君酔 呉姫(ごき)緩舞(かんぶ)して君を留(とど)めて酔わしむ 随意青楓白露寒 随意(ずいい)なり...
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盛唐41ー王昌齢 送薛大赴安陸 薛大の安陸に赴くを送る 津頭雲雨暗湘山 津頭(しんとう)の雲雨(うんう) 湘山(しょうざん)暗し 遷客離憂楚地顔 遷客(せんきゃく) 憂(うれ)いに離(かか)る 楚地の顔(かんばせ) 遥送扁舟安陸郡 遥かに扁舟(へんしゅう)を送る 安陸郡(あんりくぐん) 天返何処穆陵関 天返(てんぺん)...
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盛唐42ー王昌齢 送別魏二 魏二を送別す 酔別江楼橘柚香 酔うて江楼(こうろう)に別れんとすれば 橘柚(きつゆう)香る 江風引雨入舟涼 江風(こうふう)雨を引き 舟に入って涼し 憶君遥在湘山月 君を憶(おも)うて 遥かに湘山(しょうざん)の月に在り 愁聴清猿夢裏長 愁(うれ)えて聴かん...
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盛唐43ー王昌齢 盧渓別人 盧渓にて人に別る 武陵渓口駐扁舟 武陵(ぶりょう)の渓口(けいこう) 扁舟(へんしゅう)を駐(とど)むれば 渓水随君向北流 渓水(けいすい) 君に随(したが)い 北に向かって流る 行到荊門上三峡 行(ゆ)いて荊門(けいもん)に到り 三峡を上らば 莫将孤月対猿愁...
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盛唐44ー常建 塞下曲四首 其二 塞下の曲 四首 其の二 北海陰風動地来 北海(ほっかい)の陰風(いんぷう) 地を動(ゆる)がして来たる 明君祠上望龍堆 明君(めいくん)の祠上(しじょう) 龍堆(りゅうたい)を望む 髑髏尽是長城卒 髑髏(どくろ) 尽(ことごと)く是(こ)れ長城の卒(そつ) 日暮沙場飛作灰 日暮(にちぼ)...
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盛唐45ー常建 三日尋李九荘 三日 李九の荘を尋ぬ 雨歇楊林東渡頭 雨は歇(や)む 楊林(ようりん) 東渡(とうと)の頭(ほとり) 永和三日盪軽舟 永和三日(えいわさんじつ) 軽舟を盪(うご)かす 故人家在桃花岸 故人(こじん) 家は桃花(とうか)の岸に在り 直到門前渓水流 直ちに到らん 門前 渓水(けいすい)の流れに...
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盛唐46ー常建 題破山寺後禅院 破山寺の後の禅院に題す 清晨入古寺 清晨(せいしん) 古寺に入れば 初日照高林 初日(しょじつ) 高林(こうりん)を照らす 曲径通幽処 曲径(きょくけい) 幽処(ゆうしょ)に通じ 禅房花木深 禅房(ぜんぼう) 花木(かぼく)深し 山光悦鳥性...
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盛唐47ー常建 送宇文六 宇文六を送る 花映垂楊漢水清 花は垂楊(すいよう)に映じて漢水(かんすい)清く 微風林裏一枝軽 微風(びふう) 林裏(りんり) 一枝(いっし)軽(かろ)し 即今江北還如此 即今(そっこん) 江北 還(また)た此(かく)の如し 愁殺江南離別情 愁殺(しゅうさつ)す 江南...
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盛唐48ー孟浩然 送朱大入秦 朱大の秦に入るを送る 遊人五陵去 遊人(ゆうじん) 五陵(ごりょう)へと去(ゆ)く 宝剣直千金 宝剣(ほうけん) 直(あたい)千金 分手脱相贈 手を分かつに 脱して相贈(あいおく)る 平生一片心 平生(へいぜい) 一片(いっぺん)の心 ⊂訳⊃ 君はこれから...
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