盛唐35ー王昌齢
出塞二首 其一 出塞二首 其の一
秦時明月漢時関 秦時(しんじ)の明月 漢時(かんじ)の関(かん)
万里長征人未還 万里(ばんり)長征して 人 未(いま)だ還(かえ)らず
但使龍城飛将在 但(た)だ龍城の飛将(ひしょう)をして在ら使(し)めば
不教胡馬度陰山 胡馬(こば)をして 陰山(いんざん)を度(わた)ら教(し)めじ
⊂訳⊃
秦の明月 漢の城塞 変わることなく戦はつづき
万里の地に遠征して 人は故郷に帰れない
だが 龍城の飛将軍 李広のような人がいるならば
胡族の騎馬に陰山を 越えさせたりはしないであろう
⊂ものがたり⊃ 詩題の「出塞」(しゅっさい)は楽府題で、出征兵士の気持ちを詠います。まず秦漢時代から変わらないものを挙げて、戦がつづいていることを示唆するのでしょう。後半は時代に対する批判で、優秀な将軍がいないことを嘆きます。
「龍城」は匈奴の地名、「飛将」は前漢の名将李広(りこう)をさします。李広は武帝時代に匈奴の討伐に活躍し、飛将軍と称されて匈奴から恐れられました。
出塞二首 其一 出塞二首 其の一
秦時明月漢時関 秦時(しんじ)の明月 漢時(かんじ)の関(かん)
万里長征人未還 万里(ばんり)長征して 人 未(いま)だ還(かえ)らず
但使龍城飛将在 但(た)だ龍城の飛将(ひしょう)をして在ら使(し)めば
不教胡馬度陰山 胡馬(こば)をして 陰山(いんざん)を度(わた)ら教(し)めじ
⊂訳⊃
秦の明月 漢の城塞 変わることなく戦はつづき
万里の地に遠征して 人は故郷に帰れない
だが 龍城の飛将軍 李広のような人がいるならば
胡族の騎馬に陰山を 越えさせたりはしないであろう
⊂ものがたり⊃ 詩題の「出塞」(しゅっさい)は楽府題で、出征兵士の気持ちを詠います。まず秦漢時代から変わらないものを挙げて、戦がつづいていることを示唆するのでしょう。後半は時代に対する批判で、優秀な将軍がいないことを嘆きます。
「龍城」は匈奴の地名、「飛将」は前漢の名将李広(りこう)をさします。李広は武帝時代に匈奴の討伐に活躍し、飛将軍と称されて匈奴から恐れられました。