盛唐40ー王昌齢
重別李評事 重ねて李評事に別る
莫道秋江離別難 道(い)う莫(な)かれ 秋江(しゅうこう) 離別難(かた)しと
舟船明日是長安 舟船(しゅうせん) 明日(みょうにち) 是(こ)れ長安
呉姫緩舞留君酔 呉姫(ごき)緩舞(かんぶ)して君を留(とど)めて酔わしむ
随意青楓白露寒 随意(ずいい)なり 青楓(せいふう)白露(はくろ)の寒(かん)
⊂訳⊃
秋の川辺の 別れは辛いといわないでくれ
明日には船は 長安に着くだろう
呉姫の舞いで 君を引き止め酔わせよう
楓の青葉の白い露 寒さなどは気にしない
⊂ものがたり⊃ 詩題の「李評事」(りひょうじ)は不明ですが、評事は大理事(刑罰の役所)の属官です。「重ねて」とあるのは、長安に帰る李評事を見送った先で二度目の送別会を開いたのです。
王昌齢が江寧に在勤していたときの作とされ、承句の「舟船 明日 是れ長安」は座を引き立てるために、すぐに長安に着くと詠ったものです。「呉姫」は呉の舞姫のことで、宴会には妓女が侍っていました。「楓」は江南に多い木で、日本のカエデとは違う落葉高木です。
重別李評事 重ねて李評事に別る
莫道秋江離別難 道(い)う莫(な)かれ 秋江(しゅうこう) 離別難(かた)しと
舟船明日是長安 舟船(しゅうせん) 明日(みょうにち) 是(こ)れ長安
呉姫緩舞留君酔 呉姫(ごき)緩舞(かんぶ)して君を留(とど)めて酔わしむ
随意青楓白露寒 随意(ずいい)なり 青楓(せいふう)白露(はくろ)の寒(かん)
⊂訳⊃
秋の川辺の 別れは辛いといわないでくれ
明日には船は 長安に着くだろう
呉姫の舞いで 君を引き止め酔わせよう
楓の青葉の白い露 寒さなどは気にしない
⊂ものがたり⊃ 詩題の「李評事」(りひょうじ)は不明ですが、評事は大理事(刑罰の役所)の属官です。「重ねて」とあるのは、長安に帰る李評事を見送った先で二度目の送別会を開いたのです。
王昌齢が江寧に在勤していたときの作とされ、承句の「舟船 明日 是れ長安」は座を引き立てるために、すぐに長安に着くと詠ったものです。「呉姫」は呉の舞姫のことで、宴会には妓女が侍っていました。「楓」は江南に多い木で、日本のカエデとは違う落葉高木です。