ティェンタオの自由訳漢詩 1895
初唐35ー沈佺期 遥同杜員外 遥かに杜員外審言の 審言過嶺 「嶺を過る」に同ず 天長地闊嶺頭分 天は長く地は闊(ひろ)くして嶺頭(れいとう)分かれ 去国離家見白雲 国を去り家を離れて白雲(はくうん)を見る 洛浦風光何所似 洛浦(らくほ)の風光 何(いず)くにか似たる所ぞ 崇山瘴癘不堪聞 崇山(すうざん)...
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初唐36ー宋之問 至端州駅 見杜五 端州駅に至り 杜五審言 審言沈三佺期閻五 沈三佺期 閻五朝隠 王 朝隠王二無競題壁 二無競の壁に題するを見 慨然成詠 慨然として詠を成す 逐臣北地承厳譴 逐臣(ちくしん) 北地(ほくち)に厳譴(げんけん)を承(う)く 謂到南中毎相見 謂(おも)えらく...
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初唐37ー李嶠 長寧公主東荘 長寧公主の東荘にて 侍宴応制 宴に侍す 応制 別業臨青甸 別業(べつぎょう) 青甸(せいでん)に臨み 鳴鑾降紫霄 鳴鑾(めいらん) 紫霄(ししょう)より降(くだ)る 長筵鵷鷺集 長筵(ちょうえん) 鵷鷺(えんろ)集(つど)い 仙管鳳皇調 仙管(せんかん)...
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初唐38ー沈佺期 古意 古意 盧家少婦鬱金堂 盧家(ろか)の少婦(しょうふ) 鬱金堂(うっこんどう) 海燕双棲玳瑁梁 海燕(かいえん)双(なら)び棲む 玳瑁(たいまい)の梁(はり) 九月寒砧催木葉 九月 寒砧(かんちん) 木葉(ぼくよう)を催(もよお)し 十年征戍憶遼陽 十年 征戍(せいじゅ)...
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初唐39ー沈佺期 邙山 邙山 北邙山上列墳塋 北邙(ほくぼう)山上 墳塋(ふんえい) 列(つら)なり 万古千秋対洛城 万古(ばんこ)千秋 洛城(らくじょう)に対す 城中日夕歌鐘起 城中 日夕(にっせき) 歌鐘(かしょう)起こり 山上惟聞松柏声 山上 惟(た)だ聞く 松柏(しょうはく)の声 ⊂訳⊃...
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初唐40ー宋之問 奉和晦日幸 「晦日 昆明池に幸す」 昆明池応制 に和し奉る 応制 春予霊池会 春予(しゅんよ) 霊池(れいち)の会 滄波帳殿開 滄波(そうは) 帳殿(ちょうでん)開く 船凌石鯨度 船は石鯨(せきげい)を凌(しの)いで度(わた)り 槎払斗牛廻...
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初唐41ー宋之問 題大庾嶺北駅 大庾嶺の北駅に題す 陽月南飛雁 陽月(ようげつ) 南に飛ぶ雁(かり)は 伝聞至此囘 伝(つた)え聞く 此(ここ)に至って囘(かえ)ると 我行殊未已 我が行(こう) 殊(こと)に未だ已(や)まず 何日復帰来 何(いず)れの日か 復(ま)た帰り来たらん 江静潮初落 江(こう)...
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初唐42ー盧僎 南楼望 南楼の望め 去国三巴遠 国を去って三巴(さんぱ)遠く 登楼万里春 楼(ろう)に登れば 万里(ばんり)春なり 傷心江上客 傷心(しょうしん) 江上(こうじょう)の客 不是故郷人 是(こ)れ故郷の人ならず ⊂訳⊃ 故郷を離れて 遥か三巴の地にやってきた...
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初唐43ー張若虚 春江花月夜 春江 花月の夜 (前八句) 春江潮水連海平 春江(しゅんこう)の潮水(ちょうすい) 海に連なって平らかなり 海上明月共潮生 海上(かいじょう)の明月(めいげつ) 潮(うしお)と共に生ず 灔灔随波千万里 灔灔(えんえん) 波に随う 千万里 何処春江無月明 何(いず)れの処か 春江...
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初唐44ー張若虚 春江花月夜 春江 花月の夜 (中?八句) 江天一色無繊塵 江天(こうてん)一色 繊塵(せんじん)無く 皓皓空中孤月輪 皓皓(こうこう)たり 空中の孤月輪(こげつりん) 江畔何人初見月 江畔(こうはん) 何人(なんびと)か 初めて月を見る 江月何年初照人 江月(こうげつ) 何(いず)れの年か...
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初唐45ー張若虚 春江花月夜 春江 花月の夜 (中?十二句) 白雲一片去悠悠 白雲(はくうん)一片(いっぺん) 去って悠悠(ゆうゆう) 青楓浦上不勝愁 青楓(せいふう)浦上(ほじょう) 愁いに勝(た)えず 誰家今夜扁舟子 誰が家ぞ 今夜 扁舟(へんしゅう)の子 何処相思明月楼 何(いず)れの処(ところ)か相思う...
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初唐46ー張若虚 春江花月夜 春江 花月の夜 (後八句) 昨夜?潭夢落花 昨夜 ?潭(かんたん) 落花(らっか)を夢む 可憐春半不還家 憐(あわ)れむ可し 春半ばにして家に還(かえ)らず 江水流春去欲尽 江水(こうすい) 春を流して 去って尽きんと欲し 江潭落月復西斜 江潭(こうたん) 落月(らくげつ)...
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盛唐1ー賀知章 詠柳 柳を詠ず 碧玉粧成一樹高 碧玉(へきぎょく) 粧(よそお)い成って一樹高し 万条垂下緑糸縧 万条(ばんじょう) 垂下(すいか)す 緑糸縧(りょくしとう) 不知細葉誰裁出 知らず 細葉(さいよう) 誰か裁(た)ち出(いだ)す 二月春風似剪刀 二月の春風(しゅんぷう) 剪刀(せんとう)に似たり...
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盛唐2ー賀知章 題袁氏別業 袁氏の別業に題す 主人不相識 主人(しゅじん) 相識(あいし)らず 偶坐為林泉 偶坐(ぐうざ)するは林泉(りんせん)の為なり 莫謾愁沽酒 謾(みだ)りに酒を沽(か)うを愁うること莫(なか)れ 嚢中自有銭 嚢中(のうちゅう) 自(おのず)から銭(ぜに)有り ⊂訳⊃ ご主人と...
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盛唐3ー賀知章 囘郷偶書 其一 郷に囘って偶々書す 其の一 少小離家老大囘 少小(しょうしょう)にして家を離れ 老大(ろうだい)にして囘(かえ)る 郷音無改鬢毛衰 郷音(きょうおん) 改まること無く 鬢毛(びんもう)衰(おとろ)う 児童相見不相識 児童(じどう) 相見て相識(あいし)らず 笑問客従何処来 笑って問う 客...
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盛唐4ー賀知章 囘郷偶書 其二 郷に囘って偶々書す 其の二 離別家郷歳月多 家郷(かきょう)に離別(りべつ)して歳月(さいげつ)多し 近来人事半銷磨 近来(きんらい) 人事 半(なか)ば銷磨(しょうま)す 唯有門前鏡湖水 唯(た)だ門前 鏡湖(きょうこ)の水有るのみ 春風不改旧時波 春風(しゅんぷう) 改めず 旧時(きゅうじ)の波...
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盛唐5ー張説 蜀道後期 蜀道にて期に後る 客心争日月 客心(かくしん) 日月(じつげつ)と争い 来往預期程 来往(らいおう) 預(あらかじ)め程(てい)を期す 秋風不相待 秋風(しゅうふう) 相待(あいま)たず 先至洛陽城 先(ま)ず至る 洛陽城(らくようじょう) ⊂訳⊃ 旅する心は...
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盛唐6ー張説 酔中作 酔中の作 酔後方知楽 酔後(すいご) 方(まさ)に楽しみを知り 弥勝未酔時 弥々(いよいよ) 未(いま)だ酔わざるの時に勝る 動容皆是舞 容(かたち)を動かせば 皆 是(こ)れ舞(まい) 出語総成詩 語(ご)を出(い)だせば 総(すべ)て詩と成る ⊂訳⊃...
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盛唐7ー張説 春雨早雷 春雨 早雷 東北春風至 東北より春風(しゅんぷう)至り 飄飄帯雨来 飄飄(ひょうひょう) 雨を帯びて来たる 払黄先変柳 黄(こう)を払って先ず柳を変ぜしめ 点素早驚梅 素(そ)を点じて早(つと)に梅を驚かす 樹藹懸書閣 樹(き)は藹(あい)たり 書を懸(か)くるの閣(かく)...
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盛唐8ー張説 還至端州駅前 還りて端州駅に至る 前に 与高六別処 高六と別れし処なり 旧館分江口 旧館(きゅうかん) 分江(ぶんこう)の口(ほとり) 凄然望落暉 凄然(せいぜん)として落暉(らくき)を望む 相逢伝旅食 相逢(あいあ)うて旅食(りょしょく)を伝え 臨別換征衣...
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