盛唐4ー賀知章
囘郷偶書 其二 郷に囘って偶々書す 其の二
離別家郷歳月多 家郷(かきょう)に離別(りべつ)して歳月(さいげつ)多し
近来人事半銷磨 近来(きんらい) 人事 半(なか)ば銷磨(しょうま)す
唯有門前鏡湖水 唯(た)だ門前 鏡湖(きょうこ)の水有るのみ
春風不改旧時波 春風(しゅんぷう) 改めず 旧時(きゅうじ)の波
⊂訳⊃
古里を離れて 多くの歳月が過ぎ
近所のようすも 変わってしまった
変わらないのは 門前の鏡湖の水
春風が吹くと 昔と同じ波が立つ
⊂ものがたり⊃ 賀知章は長安で職を辞するとき、玄宗から恩賞として望むものを聞かれ、郷里にある鏡糊(浙江省紹興市の湖)を貰い受けたいと言いました。「人事」は家や近所の事柄のことで、それらはすっかり変わってしまったが、鏡湖のたたずまいだけは変わらないと詠います。
囘郷偶書 其二 郷に囘って偶々書す 其の二
離別家郷歳月多 家郷(かきょう)に離別(りべつ)して歳月(さいげつ)多し
近来人事半銷磨 近来(きんらい) 人事 半(なか)ば銷磨(しょうま)す
唯有門前鏡湖水 唯(た)だ門前 鏡湖(きょうこ)の水有るのみ
春風不改旧時波 春風(しゅんぷう) 改めず 旧時(きゅうじ)の波
⊂訳⊃
古里を離れて 多くの歳月が過ぎ
近所のようすも 変わってしまった
変わらないのは 門前の鏡湖の水
春風が吹くと 昔と同じ波が立つ
⊂ものがたり⊃ 賀知章は長安で職を辞するとき、玄宗から恩賞として望むものを聞かれ、郷里にある鏡糊(浙江省紹興市の湖)を貰い受けたいと言いました。「人事」は家や近所の事柄のことで、それらはすっかり変わってしまったが、鏡湖のたたずまいだけは変わらないと詠います。