ティェンタオの自由訳漢詩 2250
南宋3ー陳与義 登岳陽楼二首 其一 岳陽楼に登る 二首 其の一 洞庭之東江水西 洞庭(どうてい)の東 江水(こうすい)の西 簾旌不動夕陽遅 簾旌(れんせい) 動かず 夕陽(せきよう)遅し 登臨呉蜀横分地 登臨(とうりん)す 呉蜀 横分(おうぶん)の地 徏倚湖山欲暮時 徏倚(しい)す 湖山(こざん) 暮れんと欲するの時...
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南宋4ー陳与義 春 寒 春 寒 二月巴陵日日風 二月の巴陵(はりょう) 日日(にちにち)の風 春寒未了怯園公 春寒(しゅんかん)未だ了(おわ)らず 園公(えんこう)を怯(おびや)かす 海棠不惜臙脂色 海棠(かいどう)は惜(お)しまず 臙脂(えんじ)の色を 独立濛濛細雨中 独り立つ...
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南宋5ー陳与義 江南春 江南の春 雨後江上緑 雨後(うご) 江上(こうじょう)の緑 客悲随眼新 客悲(かくひ) 眼に随って新たなり 桃花十里影 桃花(とうか) 十里の影 揺蕩一江春 揺蕩(ようとう)す 一江(いっこう)の春 朝風逆船波浪悪 朝風(ちょうふう) 船に逆らって...
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南宋6ー陳与義 牡 丹 牡 丹 一自胡塵入漢関 一(ひと)たび 胡塵(こじん)の漢関(かんかん)に入ってより 十年伊洛路漫漫 十年 伊洛(いらく) 路(みち)漫漫(まんまん) 青墩渓畔龍鐘客 青墩渓畔(せいとんけいはん) 龍鐘(りょうしょう)の客(かく) 独立東風看牡丹...
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南宋7ー呂本中 兵乱後雑詩 兵乱後 雑詩 蝸舎嗟蕪没 蝸舎(かしゃ) 蕪没(ぶぼつ)を嗟(なげ)く 孤城乱定初 孤城(こじょう) 乱(らん)定まるの初め 籬根留敝屨 籬根(りこん)には 敝屨(へいく)を留(とど)め 屋角得残書 屋角(おくかく)には 残書(ざんしょ)を得たり 雲路慚高鳥 雲路(うんろ)...
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南宋8ー李清照 如夢令 如夢令 昨夜雨疏風驟 昨夜(さくや) 雨疏(まば)らに 風驟(にわ)かなり 濃睡不消残洒 濃睡(のうすい) 残洒(ざんしゅ)を消さず 試問巻簾人 試(こころ)みに 簾(すだれ)を巻く人に問えば 却道海棠依旧 却(かえ)って道(い)う 海棠(かいどう)は旧に依(よ)ると 知否...
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南宋9ー李清照 夏日絶句 夏日絶句 生当為人傑 生きては当(まさ)に 人傑(じんけつ)と為(な)るべく 死亦作鬼雄 死しては亦(また) 鬼雄(きゆう)と作(な)らん 至今思項羽 今に至って 項羽(こうう)の 不肯過江東 肯(あえ)て江東(こうとう)に過(よぎ)らざりしを思う ⊂訳⊃...
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南宋10ー李清照 声声慢 声声慢 (上片十句) 尋尋覓覓 尋尋(じんじん) 覓覓(べきべき) 冷冷清清 冷冷(れいれい) 清清(せいせい) 悽悽慘慘戚戚 悽悽(せいせい) 慘慘(さんさん) 戚戚(せきせき) 乍暖還寒時候 乍(たちま)ち暖かくして 還(ま)た寒き時候(じこう)は...
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南宋11ー李清照 声声慢 声声慢 (下片九句) 満地黄花堆積 地に満つる黄花(こうか) 堆積(たいせき)す 憔悴損 憔悴(しょうすい)し損(そん)じ 如今有誰堪摘 如今(じょこん) 誰か摘むに堪(た)うるもの有(あ)らん 守着窗児 窗児(まど)を守着(しゅちゃく)し 独自怎生得黒...
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南宋12ー岳飛 満江紅 登 満江紅 黄鶴楼 黄鶴楼有感 に登りて感有り (上片八句) 遥望中原 遥かに中原(ちゅうげん)を望めば 荒煙外 許多城郭 荒煙(こうえん)の外に 許多(あまた)の城郭あり 想当年 花遮柳護 想う 当年 花遮(さえぎ)りて 柳護(まも)る 鳳楼龍閣...
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南宋13ー岳飛 満江紅 登 満江紅 黄鶴楼 黄鶴楼有感 に登りて感有り (下片十句) 兵安在 兵 安(いず)くにか在る 膏鋒鍔 鋒鍔(ほうがく)に膏(ちぬ)る 民安在 民 安(いず)くにか在る 塡溝壑 溝壑(こうがく)を塡(うず)む...
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南宋14ー范成大 催租行 效王建 催租行 王建に效う 輸租得鈔官更催 租(そ)を輸(いた)して鈔(しょう)を得たるに 官 更に催(うなが)す 踉蹌里正敲門来 踉蹌(ろうそう)として里正(りせい) 門を敲(たた)いて来たる 手持文書雑嗔喜 手に文書(ぶんしょ)を持(じ)して 嗔喜(しんき)を雑(まじ)う 我亦来営酔帰耳 我(われ)も亦...
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南宋15ー范成大 後催租行 後の催租行 (前半八句) 老父田荒秋雨裏 老父(ろうほ)の田(はたけ)は 秋雨(しゅうう)の裏(うち)に荒れ 旧時高岸今江水 旧時(きゅうじ)の高岸(こうがん) 今は江水(こうすい) 傭耕猶自抱長飢 傭(やと)われて耕すも 猶(な)お長飢(ちょうき)を抱き 的知無力輸租米...
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南宋16ー范成大 後催租行 後の催租行 (後半六句) 去年衣尽到家口 去年 衣(ころも)尽きて 家口(かこう)に到り 大女臨岐両分首 大女(たいじょ) 岐(き)に臨んで両(ふた)つに分首(ぶんしゅ)す 今年次女已行媒 今年(こんねん) 次女 已(すで)に媒(ばい)を行(おこな)いしも 亦復駆将換升斗...
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南宋17ー范成大 宜春苑 宜春苑 狐塚貛蹊満路隅 狐塚(こちょう) 貛蹊(かんけい) 路隅(ろぐう)に満つ 行人猶作御園呼 行人(こうじん) 猶(な)お作(な)す御園(ぎょえん)と呼ぶを 連昌尚有花臨砌 連昌(れんしょう) 尚(な)お花の砌(ぜい)に臨む有り 腸断宜春寸草無 腸(はらわた)は断(た)ゆ...
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南宋18ー范成大 州 橋 州 橋 州橋南北是天街 州橋(しゅうきょう)の南北 是(こ)れ天街(てんがい) 父老年年等駕回 父老(ふろう) 年年 駕(が)の回(かえ)るを等(ま)つ 忍涙失声詢使者 涙を忍(しの)び 声を失して 使者に詢(と)う 幾時真有六軍来 幾時(いくじ)か...
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南宋19ー范成大 四時田園雑興 四時田園雑興 春日 其二 春日 其の二 社下焼銭鼓似雷 社下(しゃか) 銭(せん)を焼いて 鼓(こ) 雷(いかずち)に似たり 日斜扶得酔翁囘 日(ひ) 斜めにして 酔翁(すいおう)を扶(たす)け得て回(かえ)る 青枝満地花狼藉 青枝(せいし) 地に満ちて 花...
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南宋20ー范成大 四時田園雑興 四時田園雑興 晩春 其三 晩春 其の三 胡蝶双双入菜花 胡蝶(こちょう)双双(そうそう) 菜花(さいか)に入る 日長無客到田家 日長くして 客(かく)の 田家(でんか)に到る無し 鶏飛過籬犬吠竇 鶏(にわとり)飛んで籬(まがき)を過ぎ 犬 竇(あな)に吠ゆ...
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南宋21ー范成大 四時田園雑興 四時田園雑興 夏日 其一 夏日 其の一 梅子金黄杏子肥 梅子(ばいし)は金黄(きんおう) 杏子(きょうし)肥(こ)え 麦花雪白菜花稀 麦花(ばいか)は雪白(せっぱく) 菜花(さいか)稀(まれ)なり 日長籬落無人過 日(ひ)長くして 籬落(りらく)に人の過(よ)ぎる無く...
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南宋22ー范成大 四時田園雑興 四時田園雑興 冬日 其八 冬日 其の八 榾柮無煙雪夜長 榾柮(こつとつ) 煙(けむり)無くして雪夜(せつや)長し 地爐煨酒煖如湯 地爐(ちろ) 酒を煨(わい)すれば 煖(あたた)かきこと湯(とう)の如し 莫嗔老婦無盤飣 嗔(いか)る莫(なか)れ 老婦(ろうふ)...
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