ティェンタオの自由訳漢詩 2231
北宋56ー王安石 鐘山即事 鐘山即事 澗水無声繞竹流 澗水(かんすい) 声無くして 竹を繞(めぐ)って流る 竹西花草弄春柔 竹西(ちくせい)の花草(かそう) 春柔(しゅんじゅう)を弄(ろう)す 芧簷相対坐終日 芧簷(ぼうえん) 相対(あいたい)して 坐(ざ)すること終日 一鳥不啼山更幽 一鳥(いっちょう)啼かず...
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北宋57ー王安石 江 上 江 上 江北秋陰一半開 江北(こうほく)の秋陰(しゅういん) 一半(いっぱん)開き 暁雲含雨却低回 暁雲(ぎょううん) 雨を含んで却(かえ)って低回(ていかい)す 青山繚繞疑無路 青山(せいざん) 繚繞(りょうじょう)して路(きち)無きかと疑えば 忽見千帆隠映来 忽(たちま)ち見る...
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北宋58ー王安石 新 花 新 花 老年少忻豫 老年(ろうねん) 忻豫(きんよ)少(まれ)なり 況復病在牀 況(いわ)んや復(ま)た 病(や)んで牀(しょう)に在るをや 汲水置新花 水を汲(く)んで新花(しんか)を置き 取慰此流芳 慰めを此の流芳(りゅうほう)に取る 流芳秖須臾 流芳...
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北宋59ー黄庭堅 夜発分寧寄 夜 分寧を発し 杜澗叟 杜澗叟に寄す 陽関一曲水東流 陽関(ようかん)の一曲(いっきょく) 水は東に流れ 燈火旌陽一釣舟 灯火(とうか) 旌陽(せいよう) 一釣舟(いちちょうしゅう) 我自只如常日酔 我れ自(おのず)から只(た)だ常日(じょうじつ)の酔(えい)の如し...
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北宋60ー黄庭堅 寄黄幾復 黄幾復に寄す 我居北海君南海 我れは北海(ほっかい)に居り 君は南海(なんかい) 寄雁伝書謝不能 雁(がん)に寄せて書を伝うるに 能(あた)わずと謝(しゃ)す 桃李春風一杯酒 桃李(とうり)の春風(しゅんぷう) 一杯の酒 江湖夜雨十年燈 江湖(こうこ)の夜雨(やう) 十年の灯(ともしび)...
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北宋61ー黄庭堅 六月十七日昼寝 六月十七日 昼寝ぬ 紅塵席帽烏靴裏 紅塵(こうじん) 席帽(せきぼう) 烏靴(うか)の裏(うち) 想見滄州白鳥双 想見(そうけん)す 滄州(そうしゅう) 白鳥の双(そう) 馬齕枯萁喧午枕 馬は枯萁(こき)を齕(か)みて午枕(ごちん)に喧(かまびす)しく 夢成風雨浪翻江 夢に風雨と成(な)りて 浪...
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北宋62ー黄庭堅 雨中登岳陽楼 雨中 岳陽楼に登り 望君山 二首 其一 君山を望む 二首 其の一 投荒万死鬢毛斑 荒(こう)に投ぜられて 万死(ばんし) 鬢毛(びんもう)斑(まだら)なり 生出瞿塘灔澦関 生きて出(い)づ 瞿塘(くとう) 灔澦(えんよ)の関(かん) 未到江南先一笑 未(いま)だ江南(こうなん)に到らざるに...
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北宋63ー黄庭堅 雨中登岳陽楼 雨中 岳陽楼に登り 望君山 二首 其二 君山を望む 二首 其の二 満川風雨独憑欄 満川(まんせん)の風雨 独り欄(らん)に憑(よ)る 綰結湘娥十二鬟 綰結(わんけつ)す 湘娥(しょうが)の十二鬟(じゅうにかん) 可惜不当湖水面 惜(おし)むべし 湖水の面(めん)に当たらず...
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北宋64ー秦観 牽牛花 牽牛花 銀漢初移漏欲残 銀漢(ぎんかん) 初めて移りて 漏(ろう) 残(ざん)せんと欲す 歩虚人倚玉欄干 歩虚(ほきょ)の人は倚(よ)る 玉欄干(ぎょくらんかん) 仙衣染得天辺碧 仙衣(せんい) 染め得たり 天辺(てんぺん)の碧(へき) 乞与人間向暁看...
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北宋65ー秦観 春日四首 其一 春日 四首 其の一 幅巾投暁入西園 幅巾(ふくきん) 暁(あかつき)に投じて 西園(せいえん)に入れば 春動林塘物物鮮 春は林塘(りんとう)を動かして 物物(ぶつぶつ)鮮(あざ)やかなり 却憩小亭纔日出 却(かえ)って小亭に憩(いこ)えば 纔(わずか)に日(ひ)出づ 海棠花発麝香眠...
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北宋66ー秦観 春日四首 其二 春日 四首 其の二 一夕軽雷落万糸 一夕(いっせき) 軽雷(けいらい) 万糸(ばんし)を落とし 霽光浮瓦碧参差 霽光(せいこう) 瓦(かわら)に浮かんで 碧(みどり) 参差(しんし)たり 有情芍薬含春涙 情(じょう)有る芍薬(しゃくやく)は春涙(しゅんるい)を含み 無力薔薇臥暁枝...
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北宋67ー秦観 秋日三首 其一 秋日 三首 其の一 霜落邗溝積水清 霜は邗溝(かんこう)に落ちて 積水(せきすい)清し 寒星無数傍船明 寒星(かんせい) 無数 船に傍(そ)って明らかなり 菰蒲深処疑無地 菰蒲(こほ)深き処(ところ) 地無きかと疑えば 忽有人家笑語声 忽(たちま)ち 人家 笑語(しょうご)の声有り...
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北宋68ー陳師道 十七日観潮 十七日 潮を観る 漫漫平沙走白虹 漫漫(まんまん)たる平沙(へいさ) 白虹(はくこう)を走らす 瑶台失手玉杯空 瑶台(ようだい) 手を失(しっ)して玉杯(ぎょくはい)空(むな)し 晴天揺動清江底 晴天(せいてん)揺動(ようどう)す 清江(せいこう)の底(うち) 晩日浮沈急浪中...
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北宋69ー陳師道 除夜対酒贈少章 除夜 酒に対して少章に贈る 歳晩身何託 歳晩(さいばん) 身 何(なに)にか託(たく)せん 燈前客未空 燈前(とうぜん) 客 未(いま)だ空(むな)しからず 半生憂患裏 半生(はんせい) 憂患(ゆうかん)の裏(うち) 一夢有無中 一夢(いちむ) 有無(うむ)の中(うち)...
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北宋70ー陳師道 示三子 三子に示す 去遠即相忘 去ること遠くして 即(たと)い相忘(あいわす)るとも 帰近不可忍 帰ること近ければ 忍(しの)ぶ可(べ)からず 児女已在眼 児女(じじょ) 已(すで)に眼(まなこ)に在り 眉目略不省 眉目(びもく) 略々(ほぼ)省(せい)せず 喜極不得語...
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北宋71ー陳師道 春懐示鄰里 春懐 隣里に示す 断牆着雨蝸成字 断牆(だんしょう) 雨を着(ちゃく)して 蝸(か) 字(じ)を成し 老屋無僧燕作家 老屋(ろうおく) 僧(そう)無くして 燕(つばめ) 家を作(な)す 剰欲出門追語笑 剰(すこぶ)る門を出でて語笑(ごしょう)を追わんと欲するも 却嫌帰鬢逐塵沙...
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北宋72ー張舜民 村 居 村 居 水繞陂田竹繞籬 水は陂田(ひでん)を繞(めぐ)り 竹は籬(まがき)を繞る 楡銭落尽槿花稀 楡銭(ゆせん) 落ち尽くして 槿花(きんか)稀(まれ)なり 夕陽牛背無人臥 夕陽(せきよう) 牛背(ぎゅうはい)に人の臥(ふ)する無し 帯得寒鴉両両帰 寒鴉(かんあ)を帯(お)び得て...
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現在、このブログ上に公開されている詩はつぎの通りです。 なお、()中の№は「ティェンタオの自由訳漢詩」の番号を示します。 個 人 詩 集 ・王 維 (№ 131ー 249 :2008.11.13ー2009. 3.12) ・李 白 (№ 250ー 467 :2009. 3.20ー2009.10.23) ・杜 甫 (№ 468ー 745 :2009.11....
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南宋1ー陳与義 襄邑道中 襄邑の道中 飛花両岸照船紅 飛花(ひか) 両岸に船を照らして紅(くれない)なり 百里楡堤半日風 百里の楡堤(ゆてい) 半日(はんにち)の風 臥看満天雲不動 臥(ふ)して看(み)る 満天(まんてん) 雲の動かざるを 不知雲与我倶東 知らず 雲 我れと倶(とも)に東(ひがし)するを ⊂訳⊃...
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南宋2ー陳与義 中牟道中二首 其一 中牟道中 二首 其の一 雨意欲成還未成 雨意(うい) 成(な)らんと欲して還(な)お未(いま)だ成らず 帰雲却作伴人行 帰雲(きうん) 却(かえ)って人に伴(ともな)って行くを作(な)す 依然壊郭中牟県 依然たる壊郭(かいかく) 中牟県(ちゅうぼうけん) 千尺浮屠管送迎 千尺の浮屠(ふと)...
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