ティェンタオの自由訳漢詩 2191
北宋16ー劉筠 館中新蝉 館中の新蝉 庭中嘉樹発華滋 庭中(ていちゅう)の嘉樹(かじゅ) 華(はな)を発(ひら)くこと滋(しげ)く 可要螳蜋共此時 螳蜋(とうろう)の 此の時を共にするを 要す可(べ)けんや 翼薄乍舒宮女鬢 翼(よく)薄くして 乍(たちま)ち舒(の)ぶ 宮女の鬢(びん) 蛻軽全解羽人尸...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2192
北宋17ー銭惟演 荷 花 荷 花 水闊雨蕭蕭 水闊(ひろ)くして 雨蕭蕭(あめしょうしょう) 風微影自揺 風微(び)にして 影自(おのず)から揺らめく 徐娘羞半面 徐娘(じょじょう) 半面を羞(は)じ 楚女妬纎腰 楚女(そじょ) 纎腰(せんよう)を妬(ねた)む 別恨抛深浦 別恨(べつこん)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2193
北宋18ー晏殊 寓 意 意を寓す 油壁香車不再逄 油壁(ゆへき)の香車(こうしゃ) 再び逄(あ)わず 峡雲無迹任西東 峡雲(きょううん) 迹(あと)無くして 西東(せいとう)に任(まか)す 梨花院落溶溶月 梨花(りか) 院落(いんらく) 溶溶(ようよう)の月 柳絮池塘淡淡風 柳絮(りゅうじょ) 池塘(ちとう)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2194
北宋19ー柳永 雨林鈴 雨林鈴 (上片八句) 寒蝉淒切 寒蝉(かんせん) 淒切(せいせつ)たり 対長亭晩驟雨初歇 長亭(ちょうてい)の晩(くれ) 驟雨(しゅうう) 初めて歇(や)むに対す 都門帳飲無緒 都門(ともん)に帳飲(ちょういん)して 緒(こころ)無く 留恋処蘭舟催発...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2195
北宋20ー柳永 雨林鈴 雨林鈴 (下片八句) 多情自古傷離別 多情(たじょう) 古(いにしえ)より離別(りべつ)を傷(いた)む 更那堪冷落清秋節 更に那(なん)ぞ堪えん 冷落(れいらく)たる清秋(せいしゅう)の節(せつ)なるに 今宵酒醒何処 今宵(こんしょう) 酒(さけ)醒(さ)むるは何(いず)れの処ぞ...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2196
北宋21ー柳永 望海潮 望海潮 (上片十一句) 東南形勝 東南の形勝(けいしょう) 三呉都会 三呉(さんご)の都会 銭塘自古繁華 銭塘(せんとう)は 古(いにしえ)より繁華(はんか)なり 煙柳画橋 煙柳(えんりゅう) 画橋(がきょう) 風簾翠幕 風簾(ふうれん)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2197
北宋22ー柳永 望海潮 望海潮 (下片十一句) 重湖疊巘清嘉 重湖(ちょうこ)疊巘(じょうけん) 清嘉(せいか)なり 有三秋桂子 三秋(さんしゅう)の桂子(けいし) 十里荷花 十里の荷花(かか)有り 羌管弄晴 羌管(きょうかん) 晴れを弄(もてあそ)び 菱歌泛夜...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2198
北宋23ー范仲淹 漁家傲 漁家傲 塞下秋来風景異 塞下(さいか) 秋来(しゅうらい) 風景異(こと)なり 衡陽雁去無留意 衡陽(こうよう) 雁(がん)去って留まるの意(い)無し 四面辺声連角起 四面(しめん)の辺声(へんせい) 角(かく)に連って起こる 千嶂裏 千嶂(せんしょう)の裏(うち)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2199
北宋24ー梅堯臣 魯山山行 魯山の山行 適与野情愜 適(まさ)しく 野情(やじょう)と愜(かな)い 千山高復低 千山(せんざん) 高く復(ま)た低し 好峰随処改 好峰(こうほう) 随処(ずいしょ)に改まり 幽径独行迷 幽径(ゆうけい) 独り行きて迷う 霜落熊升樹 霜落ちて 熊 樹(き)に升(のぼ)り...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2200
北宋25ー梅堯臣 蚯 蚓 蚯 蚓 蚯蚓在泥穴 蚯蚓(きゅういん) 泥穴(でいけつ)に在り 出縮常似盈 出縮(しゅつしゅく) 常に盈(み)つるに似たり 龍蟠亦以蟠 龍蟠(わだか)まれば 亦(ま)た以て蟠まり 龍鳴亦以鳴 龍(りゅう)鳴けば 亦た以て鳴く 自謂与龍比 自(みずか)ら謂(おも)う...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2201
北宋26ー梅堯臣 耕 牛 耕 牛 破領耕不休 領(くび)を破りて 耕(たがや)して休(や)めず 何暇顧羸犢 何ぞ羸犢(るいとく)を顧(かえり)みるに暇(いとま)あらん 夜帰喘明月 夜に帰って 明月に喘(あえ)ぎ 朝出穿深谷 朝に出でて 深谷(しんこく)を穿(うが)つ 力雖窮田疇...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2202
北宋27ー梅堯臣 小 村 小 村 淮濶洲多忽有村 淮(わい)濶(ひろ)くして 洲(なかす)多く 忽(たちま)ち村有り 棘籬疎敗漫為門 棘籬(きょくり) 疎(まば)らに敗(やぶ)れて 漫(みだ)りに門と為(な)す 寒鶏得食自呼伴 寒鶏(かんけい) 食を得て 自(みずか)ら伴(とも)を呼び 老叟無衣猶抱孫...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2203
北宋28ー梅堯臣 詩 癖 詩 癖 人間詩癖勝銭癖 人間(じんかん) 詩癖(しへき)は銭癖(せんぺき)に勝(まさ)る 捜索肝脾過幾春 肝脾(かんぴ)を捜索(そうさく)して 過ぐること幾春(いくしゅん)ぞ 嚢橐無嫌貧似旧 嚢橐(のうたく) 貧(ひん)の旧に似たるを嫌(いと)う無く 風騒有喜句多新 風騒(ふうそう)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2204
北宋29ー蘇舜欽 往王順山値 王順山に往き 暴雨雷霆 暴雨雷霆に値う (前半六句) 蒼崖六月陰気舒 蒼崖(そうがい) 六月(ろくげつ) 陰気舒(の)び 一霪暴雨如縄粗 一霪(いちいん)の暴雨(ぼうう) 縄(なわ)の如く粗(そ)なり 霹靂飛出大壑底 霹靂(へきれき) 飛び出(い)づ...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2205
北宋30ー蘇舜欽 往王順山値 王順山に往き 暴雨雷霆 暴雨雷霆に値う (後半八句) 逡巡已在天中吼 逡巡(しゅんじゅん) 已(すで)に天中(てんちゅう)の吼(ほ)ゆるに在り 有如上帝来追呼 上帝(じょうてい)の如きもの有り 来たって追呼(ついこ)す 震揺巨石当道落 巨石(きょせき)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2206
北宋31ー蘇舜欽 対 酒 酒に対す (前半六句) 丈夫少也不富貴 丈夫(じょうふ) 少(わか)くして富貴(ふうき)ならず 胡顔奔走乎塵世 胡(なん)の顔(かんばせ)ありてか 塵世(じんせい)に奔走(ほんそう)せん 予年已壮志未行 予(よ) 年(とし) 已(すで)に壮(そう)にして 志 未(いま)だ行われず...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2207
北宋32ー蘇舜欽 対 酒 酒に対す (後半八句) 侍官得来太行巓 官(かん)に侍(じ)して来たるを得たり 太行(たいこう)の巓(てん) 太行美酒清如天 太行の美酒 清らかなること天の如し 長歌忽発涙迸落 長歌(ちょうか) 忽ち発して 涙(なんだ) 迸落(ほうらく)し 一飲一斗心浩然...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2208
北宋33ー蘇舜欽 淮中晩泊犢頭 淮中 晩に犢頭に泊す 春陰垂野草青青 春陰(しゅんいん) 野に垂(た)れて草(くさ)青青(せいせい)たり 時有幽花一樹明 時に幽花(ゆうか)の 一樹(いちじゅ)に明らかなる有り 晩泊孤舟古祠下 晩(ばん)に孤舟を泊す 古祠(こし)の下(もと) 満川風雨看潮生 満川(まんせん)の風雨...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2209
北宋34ー蘇舜欽 初晴游滄浪亭 初めて晴れ滄浪亭に游ぶ 夜雨連明春水生 夜雨(やう) 明(めい)に連なって 春水(しゅんすい)生じ 矯雲濃暖弄微晴 矯雲(きょううん) 濃暖(のうだん) 微晴(びせい)を弄(ろう)す 簾虚日薄花竹静 簾(れん)虚(むな)しく 日薄く 花竹(かちく)静かなり 時有乳鳩相対鳴...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2210
北宋35ー蘇舜欽 夏 意 夏 意 別院深深夏簟清 別院(べついん) 深深(しんしん)として夏簟(かてん)清し 石榴開遍透簾明 石榴(せきりゅう) 開くこと遍(あまね)くして 簾(れん)を透(とお)して明らかなり 樹陰満地日当午 樹陰(じゅいん) 地に満ちて 日 午(ご)に当たり 夢覚流鶯時一声 夢覚めて...
View Article