ティェンタオの自由訳漢詩 2172
晩唐43ー韓偓 曲江秋日 曲江秋日 斜煙縷縷鷺鷥棲 斜煙(しゃえん)縷縷(るる)として 鷺鷥(ろし)棲(す)み 藕葉枯香折野泥 藕葉(ぐうよう)香(こう)を枯らして 野泥(やでい)に折(お)る 有箇高僧入図画 箇(こ)の高僧(こうそう)有りて 図画(とが)に入り 把経吟立水塘西 経(きょう)を把(と)りて吟じ立つ...
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晩唐44ー韓偓 重遊曲江 重ねて曲江に遊ぶ 鞭梢乱払暗傷情 鞭梢(べんしょう)乱れ払い 暗(あん)に情(じょう)を傷む 蹤跡難尋露草青 蹤跡(しょうせき)尋ね難く 露草(ろそう)青し 猶是玉輪曾輾処 猶(な)お是(こ)れ玉輪の曾(かつ)て輾(ひ)きし処(ところ) 一泓秋水漲浮萍 一泓(いっこう)の秋水(しゅうすい)...
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晩唐45ー韓偓 尤渓道中 尤渓道中 水自潺潺日自斜 水は自(おのず)から潺潺(せんせん) 日は自から斜めなり 尽無鶏犬有鳴鴉 尽(ことごと)く鶏犬(けいけん)無く鳴鴉(めいあ)有り 千村万落如寒食 千村(せんそん)万落(ばんらく) 寒食(かんしょく)の如し 不見人煙空見花 人煙(じんえん)を見ず 空(むな)しく花を見る...
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晩唐46ー韓偓 野塘 野塘 侵暁乗涼偶独来 暁(あかつき)を侵(おか)し 涼(りょう)に乗じて偶々(たまたま)独り来たる 不因魚躍見萍開 魚(うお)の躍(おど)るに因(よ)らずして 萍(ひょう)の開くを見る 捲荷忽被微風触 捲荷(けんか) 忽(たちま)ち微風(びふう)の触るるを被(こうむ)り 瀉下清香露一杯...
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号外 北宋の代表的詩人「蘇軾」(蘇東坡) については、すでに生涯を 取り扱っており、つぎのブログをご覧ください。 ティェンタオの自由訳漢詩 1304-1450 平成24年(2012) 4月1日ー8月25日
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北宋1ー李 搗練子令 其一 搗練子令 其の一 雲鬢乱 雲鬢(うんびん) 乱れ 晩粧残 晩粧(ばんしょう) 残(ざん)す 帯恨眉児遠岫攢 恨(うら)みを帯ぶる眉児(まゆ)は遠岫(えんしゅう)攢(ひそ)め 斜託香顋春筍嫩 斜めに香顋(こうさい)を託して春筍(しゅんじゅん)嫩(わか)し 為誰和涙倚欄干...
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北宋2ー李 搗練子令 其二 搗練子令 其の二 深院静 深院(しんいん) 静かにして 小庭空 小庭(しょうてい) 空(むな)し 断続寒砧断続風 断続(だんぞく)の寒砧(かんちん) 断続の風 無奈夜長人不寝 奈(いか)んともする無し夜(よる)長くして人寝(い)ねず 数声和月到簾櫳 数声(すうせい)...
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北宋3ー李 虞美人 虞美人 春花秋月何時了 春花(しゅんか) 秋月(しゅうげつ) 何(いず)れの時にか了(おわ)らん 往時知多少 往時(おうじ) 知(し)んぬ 多少(たしょう)ぞ 小楼昨夜又東風 小楼 昨夜 又(ま)た東風(とうふう) 故国不堪回首月明中 故国 首(こうべ)を回(めぐ)らすに堪えず...
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北宋4ー李 浪淘沙令 浪淘沙令 簾外雨潺潺 簾外(れんがい) 雨 潺潺(せんせん) 春意闌珊 春意(しゅんい) 闌珊(らんさん)たり 羅衾不耐五更寒 羅衾(らきん)は耐えず 五更(ごこう)の寒きに 夢裡不知身是客 夢裡(むり)に 身は是(こ)れ客(かく)なるを知らずして 一晌食歓...
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北宋5ー柳開 塞上 塞上 鳴骹直上一千尺 鳴骹(めいこう) 直(ただ)ちに上る一千尺 天静無風声更乾 天静かに風無く 声 更に乾く 碧眼胡児三百騎 碧眼(へきがん)の胡児(こじ) 三百騎 尽提金勒向雲看 尽(ことごと)く金勒(きんろく)を提(ひきし)めて雲に向かって看(み)る ⊂訳⊃...
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北宋6ー王禹偁 畬田詞五首 其一 畬田の詞 五首 其の一 大家斉力劚孱顔 大家(たいか) 力を斉(ひと)しくして孱顔(せんがん)を劚(き)る 耳聴田歌手莫 耳に田歌(でんか)を聴き 手に(いとま)莫(な)し 各願種成千百索 各々(おのおの)願わくは 種(う)えて千百索(せんひゃくさく)を成し 豆萁禾穂満青山 豆萁(とうき)...
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北宋7ー王禹偁 畬田詞五首 其四 畬田の詞 五首 其の四 北山種了種南山 北山(ほくざん) 種(う)え了(おわ)りて南山に種う 相助力耕豈有偏 相助け 力耕して 豈(あ)に偏(へん)有らんや 願得人間皆似我 願わくは 人間(じんかん) 皆 我(われ)に似るを得んことを 也応四海少荒田 也(ま)た応(まさ)に四海(しかい)...
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北宋8ー王禹偁 日長簡仲咸 日 長し 仲咸に簡す 日長何計到黄昏 日 長ければ 何の計ありてか黄昏(こうこん)に到らん 郡僻官閑昼掩門 郡 僻(かたよ)れば 官 閑(かん)にして 昼 門を掩(おお)う 子美集開詩世界 子美(しび)の集は開く 詩の世界 伯陽書見道根源 伯陽(はくよう)の書は見る 道の根源...
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北宋9ー寇準 夏 日 夏 日 離心杳杳思遅遅 離心(りしん) 杳杳(ようよう)として 思い遅遅(ちち)たり 深院無人柳自垂 深院(しんいん) 人無くして柳自(おのず)から垂る 日暮長廊聞燕語 日暮(ひぼ) 長廊(ちょうろう) 燕語(えんご)を聞く 軽寒微雨麦秋時 軽寒(けいかん) 微雨(びう)...
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北宋10ー寇準 江南春 江南の春 杳杳煙波隔千里 杳杳(ようよう)たる煙波(えんぱ) 千里を隔て 白蘋香散東風起 白蘋(はくひん) 香(こう)散じて東風(とうふう)起こる 日落汀洲一望時 日は落つ 汀洲(ていしゅう) 一望の時 愁情不断如春水 愁情(しゅうじょう)断たれず 春水(しゅんすい)の如し ⊂訳⊃...
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北宋11ー魏野 書友人屋壁 友人の屋壁に書す 達人軽禄位 達人(たつじん) 禄位(ろくい)を軽(かろ)んじ 居処傍林泉 居処(きょしょ) 林泉(りんせん)に傍(そ)う 洗硯魚呑墨 硯(すずり)を洗えば 魚は墨を呑み 烹茶鶴避煙 茶を烹(に)れば 鶴は煙を避く 閑惟歌聖代 閑にして惟(ただ)...
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北宋ー潘閬 宿霊隠寺 霊隠寺に宿す 繞寺千千万万峯 寺を繞(めぐ)る 千千万万(せんせんばんばん)の峰 満天風雪打杉松 満天の風雪(ふうせつ) 杉松(さんしょう)を打つ 地炉火煖黄昏睡 地炉(ちろ) 火(ひ)煖(あたた)かに 黄昏(こうこん)に睡(ねむ)る 更有何人似我慵 更に 何人(なんびと)か...
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北宋13ー林逋 秋江写望 秋江 望を写す 蒼茫沙觜鷺鶿眠 蒼茫(そうぼう)たる沙觜(さし) 鷺鶿(ろじ)眠る 片水無痕浸碧天 片水(へんすい) 痕(あと)無く 碧天(へきてん)を浸(ひた)す 最愛蘆花経雨後 最(もっと)も愛す 蘆花(ろか) 雨を経(へ)たる後(のち) 一蓬煙火飯漁船 一蓬(いっぽう)の煙火(えんか)...
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北宋14ー林逋 山園小梅二首 其一 山園の小梅 二首 其の一 衆芳揺落独暄妍 衆芳(しゅうほう) 揺落(ようらく)して独り暄妍(けんけん) 占尽風情向小園 風情(ふぜい)を占め尽して小園(しょうえん)に向かう 疎影横斜水清浅 疎影(そえい) 横斜(おうしゃ) 水(みず)清浅(せいせん) 暗香浮動月黄昏 暗香(あんこう) 浮動(ふどう)...
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北宋15ー楊億 漢 武 漢 武 蓬萊銀闕浪漫漫 蓬萊(ほうらい)の銀闕(ぎんけつ) 浪 漫漫(まんまん) 弱水囘風欲到難 弱水(じゃくすい) 囘風(かいふう) 到らんと欲するも難(かた)し 光照竹宮労夜拝 光は 竹宮(ちくきゅう)を照らして 夜拝(やはい)を労(ろう)し 露溥金掌費朝餐 露は...
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