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ティェンタオの自由訳漢詩 2209

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 北宋34ー蘇舜欽
   初晴游滄浪亭          初めて晴れ滄浪亭に游ぶ

  夜雨連明春水生   夜雨(やう)  明(めい)に連なって  春水(しゅんすい)生じ
  矯雲濃暖弄微晴   矯雲(きょううん)  濃暖(のうだん)  微晴(びせい)を弄(ろう)す
  簾虚日薄花竹静   簾(れん)虚(むな)しく  日薄く  花竹(かちく)静かなり
  時有乳鳩相対鳴   時に乳鳩(にゅうきゅう)有り   相対(あいたい)して鳴く

  ⊂訳⊃
          雨は明け方まで降り  春の水が池にみなぎる

          雲は艶めく暖かさで  晴れ間の光とたわむれる

          簾には薄い日が射し  花も竹も静かである

          ふと見ると  子鳩が向きあって鳴いていた


 ⊂ものがたり⊃ 詩題の「滄浪亭」(そうろうてい)は平江(江蘇省蘇州市)にあって、もと呉越王の池館でした。それを蘇舜欽が買い取って滄浪亭と名づけました。辞職して平江に住んで間もなくのころの作品で、「春水」は春の雪解け水のことです。雪解けの水で川は増水し、それが夜明けまで降りつづいた雨でいっそう多くなっていました。
 承句は雨後の景色です。転句は簾を透かしてみえる庭のようすで、繊細な感性がうかがえます。「乳鳩」は子鳩のこと、ふと見ると庭で子鳩が向きあって鳴いていました。それは無邪気に遊ぶ子供たちの姿とも考えられます。


       ☆ 近く、陶淵明を削除します。
         陶淵明(ティェンタオの自由訳漢詩1639ー1799)
              (掲載期間 2013.4.1ー10.4)
         以上で、掲載ブログは唐代以降のみになります。
 

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