ティェンタオの自由訳漢詩 2132
晩唐3ー許渾 秋 思 秋 思 樹西風枕簟秋 樹(きじゅ)の西風(せいふう) 枕簟(ちんてん)の秋 楚雲湘水憶同遊 楚雲(そうん) 湘水(しょうすい) 同遊(どうゆう)を憶(おも)う 高歌一曲掩明鏡 高歌一曲(こうかいっきょく) 明鏡(めいきょう)を掩(おお)う 昨日少年今白頭 昨日(さくじつ)の少年 今...
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晩唐4ー陳陶 隴西行 隴西行 誓掃匈奴不顧身 誓って匈奴(きょうど)を掃(はら)わんとして身を顧(かえり)みず 五千貂錦喪胡塵 五千の貂錦(ちょうきん) 胡塵(こじん)に喪(うしな)う 可憐無定河辺骨 憐(あわ)れむべし 無定河辺(むていかへん)の骨 猶是春閨夢裏人 猶(な)お是(こ)れ...
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晩唐5ー趙嘏 江楼書感 江楼にて感を書す 独上江楼思渺然 独り江楼(こうろう)に上れば 思い渺然(びょうぜん)たり 月光如水水連天 月光(げっこう) 水の如く 水 天に連(つら)なる 同来翫月人何処 同(とも)に来たりて 月を翫(もてあそ)びし人は何(いず)れの処ぞ 風景依稀似去年 風景 依稀(いき)として去年に似たり...
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晩唐6ー温庭筠 商山早行 商山を早く行く 晨起動征鐸 晨(あした)に起きて 征鐸(せいたく)を動かす 客行悲故郷 客行(かくこう) 故郷を悲しむ 鶏声茅店月 鶏声(けいせい) 茅店(ぼうてん)の月 人迹板橋霜 人迹(じんせき) 板橋(ばんきょう)の霜 槲葉落山路 槲葉(こくよう)...
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晩唐7ー温庭筠 楊柳枝 楊柳枝 館娃宮外鄴城西 館娃宮外(かんあきゅうがい) 鄴城(ぎょうじょう)の西 遠映征帆近払堤 遠く征帆(せいはん)に映じ 近く堤(つつみ)を払う 繋得王孫帰意切 王孫(おうそん) 帰意(きい)の切なるを繋ぎ得たり 不関春草緑萋萋 春草(しゅんそう)の...
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晩唐8ー温庭筠 瑤瑟怨 瑤瑟怨 冰簟銀床夢不成 冰簟(ひょうてん) 銀床(ぎんしょう) 夢(ゆめ)成らず 碧天如水夜雲軽 碧天(へきてん) 水の如く 夜雲(やうん)軽(かろ)し 雁声遠過瀟湘去 雁声(がんせい) 遠く瀟湘(しょうしょう)へ過(わた)って去る 十二楼中月自明 十二楼中(じゅうにろうちゅう) 月...
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晩唐9ー温庭筠 夢江南 夢江南 梳洗罷 梳洗(そせん)し罷(おわ)って 独倚望江楼 独り倚(よ)る 望江楼(ぼうこうろう) 過尽千帆皆不是 過ぎ尽くす千帆(せんぱん) 皆(みな)是(こ)れならず 斜暉脈脈水悠悠 斜暉(しゃき)は脈脈たり 水は悠悠たり 腸断白蘋洲 腸(はらわた)は断(た)つ...
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晩唐10ー温庭筠 菩薩蛮 菩薩蛮 玉楼明月長相憶 玉楼(ぎょくろう) 明月 長(とこし)えに相憶(あいおも)う 柳糸裊娜春無力 柳糸(りゅうし) 裊娜(じょうだ)として 春 力無し 門外草萋萋 門外(もんがい) 草 萋萋(せいせい)たり 送君聞馬嘶 君を送って 馬の嘶(いなな)くを聞く...
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晩唐11ー曹鄴 官倉鼠 官倉の鼠 官倉老鼠大如斗 官倉(かんそう)の老鼠(ろうそ) 大(だい)なること斗(と)の如し 見人開倉亦不走 人の倉(くら)を開くを見るも 亦(ま)た走らず 健児無糧百姓飢 健児(けんじ) 糧(かて)無く 百姓(ひゃくせい)飢うるに 誰遺朝朝入君口 誰(たれ)か 朝朝(ちょうちょう)...
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晩唐12ー劉賀 牧童 牧童 牧童見客拝 牧童(ぼくどう) 客(かく)を見て拝すれば 山果懐中落 山果(さんか) 懐中(かいちゅう)より落つ 尽日駆牛帰 尽日(じんじつ) 牛を駆(か)って帰る 前渓風雨悪 前渓(ぜんけい) 風雨(ふうう)悪(あ)し ⊂訳⊃ 牧童が...
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晩唐13ー于武陵 勧酒 酒を勧む 勧君金屈巵 君に勧(すす)む 金屈巵(きんくっし) 満酌不須辞 満酌(まんしゃく) 辞するを須(もち)いず 花発多風雨 花(はな)発(ひら)けば 風雨(ふうう)多く 人生足別離 人(ひと)生まれては 別離(べつり)足(おお)し ⊂訳⊃ どうだ...
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晩唐14ー皇甫松 採蓮子 採蓮子 菡萏香連十頃陂 菡萏(かんたん) 香(かおり)は連なる十頃(じっけい)の陂(は) 小姑貪戲採蓮遅 小姑(しょうこ) 戲(ぎ)を貪(むさぼ)りて採蓮(さいれん)遅し 晩来弄水船頭湿 晩来(ばんらい) 水を弄(ろう)して船頭湿(うるお)い 更脱紅裙裹鴨児...
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晩唐15ー魚玄機 江陵愁望有寄 江陵の愁望 寄する有り 楓葉千枝復万枝 楓葉(ふうよう)千枝(せんし) 復(ま)た万枝(ばんし) 江橋掩映暮帆遅 江橋(こうきょう)に掩映(えんえい)して 暮帆(ぼはん)遅し 憶君心似西江水 君を憶(おも)えば 心は西江(せいこう)の水に似たり 日夜東流無歇時 日夜(にちや)...
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晩唐16ー魚玄機 秋怨 秋怨 自歎多情是足愁 自(みずか)ら歎く 多情(たじょう)は是(こ)れ足愁(そく しゅう)なるを 況当風月満庭秋 況(いわ)んや風月 満庭(まんてい)の秋に当たるをや 洞房偏与更声近 洞房(どうぼう) 偏(ひと)えに更声(こうせい)に近し 夜夜燈前欲白頭 夜夜(よよ)...
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晩唐17ー羅隠 蜂 蜂 不論平地与山尖 論(ろん)ぜず 平地と山尖(さんせん)とを 無限風光尽被占 無限の風光(ふうこう) 尽(ことごと)く占めらる 采得百花成蜜後 百花を采(と)り得て 蜜(みつ)を成すの後(のち) 為誰辛苦為誰甜 誰(た)が為に辛苦し 誰が為に甜(あま)からしむ ⊂訳⊃...
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晩唐18ー羅隠 柳 柳 灞岸晴来送別頻 灞岸(はがん) 晴れ来たりて送別(そうべつ)頻(しき)り 相偎相倚不勝春 相偎(あいよ)り相倚(あいよ)り 春に勝(た)えず 自家飛絮猶無定 自家(じか)の飛絮(ひじょう) 猶(な)お定まる無く 争解垂糸絆路人...
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晩唐19ー羅隠 人日見新安 人日 新安道中 道中梅花 に梅花を見る 長途酒醒臘春寒 長途(ちょうと) 酒(さけ)醒(さ)めて臘春(ろうしゅん)寒し 嫩蘂香英撲馬鞍 嫩蘂(どんずい) 香英(こうえい) 馬鞍(ばあん)を撲(う)つ 不上寿陽公主面 寿陽公主(じゅようこうしゅ)の面(おもて)に上らず...
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晩唐20ー羅隠 感弄猴人賜 弄猴人に朱紱を賜 朱紱 わりたるに感じて 十二三年就試期 十二三年 試期(しき)に就き 五湖烟月奈相違 五湖の烟月(えんげつ) 奈(なん)ぞ相違(あいたが)える 何如学取孫供奉 何(なん)ぞ如(し)かん 孫供奉(そんぐぶ)に学ぶに 一笑君王便著緋...
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晩唐21ー羅隠 偶興 偶興 逐隊随行二十春 隊を逐(お)い行(こう)に随う 二十春(にじっしゅん) 曲江池畔避車塵 曲江池畔(きょくこうちはん) 車塵(しゃじん)を避く 如今贏得将衰老 如今(じょこん) 贏(か)ち得たり 衰老(すいろう)を将(もつ)て 看人間得意人 (のどか)に看る 人間(じんかん)...
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晩唐22ー羅隠 西施 西施 家国興亡自有時 家国(かこく)の興亡 自(おのず)から時(とき)有り 呉人何苦進西施 呉人(ごひと) 何ぞ西施を進むるを苦しむ 西施若解傾呉国 西施(せいし) 若(も)し解(よ)く呉国(ごこく)を傾くれば 越国亡来又是誰 越国(えつこく)の亡びしは 又(ま)た是(こ)れ誰(た)ぞ...
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