ティェンタオの自由訳漢詩 2093
中唐90ー柳宗元 衡陽与夢得 衡陽にて夢得と路 分路贈別 を分かち 贈別す 十年憔悴到秦京 十年 憔悴(しょうすい)して秦京(しんけい)に到る 誰料翻為嶺外行 誰か料(はか)らん 翻(ひるがえ)って嶺外(れいがい)の行(こう)を為(な)さんとは 伏波故道風煙在 伏波(ふくは)の故道(こどう)...
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中唐91ー柳宗元 重別夢得 重ねて夢得に別る 二十年来万事同 二十年来 万事(ばんじ)同じ 今朝岐路忽西東 今朝(けさ) 路(みち)を岐(わか)てば忽(たちま)ち西と東 皇恩若許帰田去 皇恩(こうおん) 若(も)し帰田(きでん)し去るを許さば 万歳当為隣舎翁 晩歳(ばんさい)...
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中唐92ー柳宗元 登柳州城楼寄 柳州の城楼に登り 漳汀封連四州 漳汀封連四州に寄す 城上高楼接大荒 城上(じょうじょう)の高楼は大荒(だいこう)に接す 海天愁思正茫茫 海天(かいてん)の愁思(しゅうし) 正(まさ)に茫茫(ぼうぼう) 驚風乱颭芙蓉水 驚風(けいふう) 乱れて颭(ゆる)がす芙蓉(ふよう)の水...
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中唐93ー柳宗元 柳州二月榕樹 柳州二月 榕樹落ち 落尽偶題 尽くして偶々題す 宦情羇思共悽悽 宦情(かんじょう) 羇思(きし) 共に悽悽(せいせい) 春半如秋意転迷 春半(なか)ばなるに秋の如く 意(い) 転(うた)た迷う 山城過雨百花尽 山城(さんじょう)の過雨(かう) 百花(ひゃくか)尽き 榕葉満庭鶯乱啼...
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中唐94ー柳宗元 登柳州峨山 柳州の峨山に登る 荒山秋日午 荒れた山 秋の日の午(まひる) 独上意悠悠 独り上る 意(い) 悠悠(ゆうゆう) 如何望郷処 如何(いかん) 郷(きょう)を望む処(ところ) 西北是融州 西北は是(こ)れ融州(ゆうしゅう) ⊂訳⊃ 荒れた山の 秋の日の真昼どき...
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中唐95ー柳宗元 酬曹侍御過 曹侍御の象県を過って 象県見寄 寄せられしに酬ゆ 破額山前碧玉流 破額山前(はがくさんぜん) 碧玉(へきぎょく)の流れ 騒人遥駐木蘭舟 騒人(そうじん) 遥かに駐(とど)む 木蘭(もくらん)の舟 春風無限瀟湘意 春風(しゅんぷう)限り無し 瀟湘(しょうしょう)の意(い)...
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中唐96ー柳宗元 与浩初上人同看 浩初上人と同に山を看 山寄京華親故 て 京華の親故に寄す 海畔尖山似剣鋩 海畔(かいはん)の尖山(せんざん) 剣鋩(けんぼう)に似たり 秋来処処割愁腸 秋(あき)来たりて 処処(しょしょ) 愁腸(しゅうちょう)を割(さ)く 若為化得身千憶 若為(いかん)ぞ 身を千憶に化(か)し得て...
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中唐97ー柳宗元 柳州城西北隅 柳州城の西北隅 種甘樹 に甘樹を種う 手種黄甘二百株 手(て)ずから種(う)う 黄甘(こうかん)二百株(しゅ) 春来新葉徧城隅 春来たりて新しき葉 城隅(じょうぐう)に徧(あまね)し 方同楚客憐皇樹 方(まさ)に同じ 楚客(そきゃく)の皇樹(こうじゅ)を憐れむに...
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中唐98ー柳宗元 種柳戲題 柳を種えて戲れに題す 柳州柳刺史 柳州(りゅうしゅう)の柳刺史(りゅうしし) 種柳柳江辺 柳(やなぎ)を種(う)う 柳江(りゅうこう)の辺(ほとり) 談笑為故事 談笑(だんしょう) 故事(こじ)と為(な)り 推移成昔年 推移して昔年(せきねん)と成る 垂陰当覆地...
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中唐99ー李紳 憫農二首 其一 農を憫む 二首 其の一 春種一粒粟 春に一粒(いちりゅう)の粟(ぞく)を種(う)え 秋収万顆子 秋に万顆(ばんか)の子(み)を収む 四海無閑田 四海(しかい) 閑田(かんでん)無きに 農夫猶餓死 農夫(のうふ) 猶(な)お餓死す ⊂訳⊃ 春に一粒の籾を蒔けば...
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中唐100ー李紳 憫農二首 其二 農を憫む 二首 其の二 鋤禾日当午 禾(か)を鋤(たがや)して 日 午(ご)に当たる 汗滴禾下土 汗(あせ) 禾下(かか)の土に滴(したた)る 誰知盤中飧 誰か知らん 盤中(ばんちゅう)の飧(そん) 粒粒皆辛苦 粒粒(りゅうりゅう) 皆 辛苦(しんく) ⊂訳⊃...
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中唐101ー元稹 遺悲懐三首 其一 悲懐を遺る 三首 其の一 謝公最小偏憐女 謝公(しゃこう)の最小 偏(ひとえ)に憐むの女(じょ) 自嫁黔婁百事乖 自(みずか)ら黔婁(けんろう)に嫁して百事(ひゃくじ)乖(たが)う 顧我無衣捜藎篋 我れに衣(ころも)無きを顧(かえり)みれば藎篋(じんきょう)を捜(さぐ)り 泥他沽酒抜金釵...
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中唐102ー元稹 遺悲懐三首 其二 悲懐を遺る 三首 其の二 昔日戲言身後意 昔日(せきじつ) 戲(たわむ)れに 身後(しんご)の意(い)を言いしが 今朝皆到眼前来 今朝(こんちょう) 皆 眼前(がんぜん)に到り来たる 衣裳已施行看尽 衣裳(いしょう)は已(すで)に施して 行々(ゆくゆく)尽くるを看(み)んも 針線猶存未忍開...
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中唐103ー元稹 聞楽天授 楽天の江州司馬を 江州司馬 授けらるるを聞く 残燈無焔影幢幢 残燈(ざんとう) 焔(ほのお)無くして影(かげ)幢幢(とうとう) 此夕聞君謫九江 此の夕(ゆうべ) 君が九江(きゅうこう)に謫(たく)せらるるを聞く 垂死病中驚坐起 垂死(すいし)の病中 驚いて坐起(ざき)すれば...
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中唐104ー元稹 得楽天書 楽天の書を得 遠信入門先有涙 遠信(えんしん) 門に入って先(ま)ず涙有り 妻驚女哭問如何 妻は驚き女(むすめ)は哭(な)いて 如何(いかん)と問う 尋常不省曾如此 尋常には曾(かつ)て此(かく)の如きを省(み)ざりき 応是江州司馬書 応(まさ)に是(こ)れ江州(こうしゅう)の司馬(しば)の書なるべし...
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中唐105ー薛濤 春望四首 其三 春望 四首 其の三 風花日将老 風(ふう) 花(か) 日に将(まさ)に老いんとす 佳期猶渺渺 佳期(かき) 猶(な)お渺渺(びょうびょう)たり 不結同心人 結ばず 同心(どうしん)の人 空結同心草 空しく結ぶ 同心の草 ⊂訳⊃ 吹く風に...
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中唐106ー薛濤 送友人 友人を送る 水国蒹葭夜有霜 水国(すいこく)の蒹葭(けんか) 夜 霜(しも)有り 月寒山色共蒼蒼 月(つき)寒く 山色(さんしょく) 共に蒼蒼(そうそう)たり 誰言千里自今夕 誰か言う 千里 今夕(こんせき)よりし 離夢杳如関塞長 離夢(りむ)...
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中唐107ー薛濤 十離詩 十離の詩 筆離手 筆 手を離る 越管宣毫始称情 越管(えつかん)宣毫(せんごう) 始め情に称(かな)い 紅箋紙上撒花瓊 紅箋(こうせん)紙上(しじょう) 花瓊(かけい)を撒(ま)く 都縁用久鋒頭尽 都(すべ)て用うること久しく鋒頭(ほうとう)尽きしに縁(よ)り...
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中唐108ー張祜 宮詞 宮詞 故国三千里 故国(ここく) 三千里 深宮二十年 深宮(しんきゅう) 二十年 一声河満子 一声(いっせい) 河満子(かまんし) 双涙落君前 双涙(そうるい) 君が前に落つ ⊂訳⊃ 故郷を離れて三千里 後宮に仕えて二十年...
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中唐109ー張祜 雨淋鈴 雨淋鈴 雨淋鈴夜却帰秦 雨淋鈴(うりんれい)の夜 却(かえ)って秦(しん)に帰る 猶是張徽一曲新 猶(な)お是(こ)れ張徽(ちょうき) 一曲新たなり 長説上皇垂涙教 長(つね)に説(と)く 上皇 涙を垂れて教えしを 月明南内更無人 月明(げつめい)の南内(なんだい) 更に人無し ⊂訳⊃...
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