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ティェンタオの自由訳漢詩 2103

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 中唐100ー李紳
   憫農二首 其二      農を憫む 二首  其の二

  鋤禾日当午     禾(か)を鋤(たがや)して  日  午(ご)に当たる
  汗滴禾下土     汗(あせ)   禾下(かか)の土に滴(したた)る
  誰知盤中飧     誰か知らん  盤中(ばんちゅう)の飧(そん)
  粒粒皆辛苦     粒粒(りゅうりゅう)  皆  辛苦(しんく)

  ⊂訳⊃
          稲の手入れをしていると  真昼になり

          稲のまわりの土に  汗が滴る

          大皿に盛った飯の  ひと粒ひと粒が

          農家の汗の結晶だ  そのことを肝に銘じよ


 ⊂ものがたり⊃ 其の二の詩では農民の辛苦をさらに具体的に描きます。前半、農民は炎天下、汗を滴らせて働きますが、その結果として後半、「盤中の飧」(大皿の飯)があります。転句の「誰か知らん」は二句全体にかかり、そのことをいったい誰が知っているのか、知るべきであると強調します。
 李紳は没年も白居易と同じで、白居易が東都洛陽に閑職をえて隠居していたので、李紳も晩年、洛陽に居を移し、ふたりは親しく交わったといいます。

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