ティェンタオの自由訳漢詩 2053
中唐50ー韓愈 山石 山石 (前半十句) 山石犖确行径微 山石(さんせき) 犖确(らくかく)として 行径(こうけい)微(かす)かなり 黄昏到寺蝙蝠飛 黄昏(こうこん) 寺に到れば 蝙蝠(へんぷく)飛ぶ 昇堂坐階新雨足 堂に昇って階(かい)に坐すれば新雨(しんう)足り 芭蕉葉大支子肥...
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中唐51ー韓愈 山石 山石 (後半十句) 天明独去無道路 天明(てんめい) 独り去(ゆ)きて 道路を無(な)みし 出入高下窮煙霏 出入(しゅつにゅう) 高下して 煙霏(えんぴ)を窮(きわ)む 山紅澗碧紛爛漫 山は紅(あか)く 澗(たに)は碧(あお)く 紛(ふん)として爛漫(らんまん)たり...
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中唐52ー韓愈 左遷至藍関 左遷せられて藍関に 示姪孫湘 至り 姪孫湘に示す 一封朝奏九重天 一封(いっぽう) 朝(あした)に奏す 九重(きゅうちょう)の天 夕貶潮州路八千 夕べに潮州(ちょうしゅう)に貶(へん)せらる 路(みち)八千 欲為聖明除弊事...
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中唐53ー孟郊 遊子吟 遊子吟 慈母手中線 慈母(じぼ) 手中(しゅちゅう)の線(いと) 遊子身上衣 遊子(ゆうし) 身上(しんじょう)の衣(ころも) 臨行密密縫 行(こう)に臨んで密密(みつみつ)に縫(ぬ)う 意恐遅遅帰 意は恐る 遅遅(ちち)として帰らんことを 誰言寸草心 誰か言う...
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中唐54ー孟郊 燭蛾 燭蛾 燈前双舞蛾 燈前(とうぜん) 双舞(そうぶ)の蛾(が) 厭生何太切 生(せい)を厭(いと)うこと 何ぞ太(はなは)だ切なる 想爾飛来心 爾(なんじ)が飛び来たる心を想うに 悪明不悪滅 明(めい)を悪(にく)みて 滅するを悪まざるならん 天若百尺高 天...
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中唐55ー孟郊 苦寒吟 苦寒吟 天色寒青蒼 天色(てんしょく)寒くして青蒼(せいそう)たり 北風叫枯桑 北風(ほくふう) 枯桑(こそう)に叫ぶ 厚冰無裂文 厚冰(こうひょう) 裂文(れつぶん)無く 短日有冷光 短日(たんじつ) 冷光(れいこう)有り 敲石不得火 石を敲(たた)けども火を得ず...
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中唐56ー張籍 哭孟寂 孟寂を哭す 曲江院裏題名処 曲江(きょくこう)院裏(いんり) 名を題せし処(ところ) 十九人中最年少 十九人中 最も年少(ねんしょう) 今日風光君不見 今日の風光 君見えず 杏花零落寺門前 杏花(きょうか)零落(れいらく)す 寺門(じもん)の前 ⊂訳⊃ 曲江の寺院の壁は...
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中唐57ー張籍 涼州詞 涼州詞 辺城暮雨雁飛低 辺城(へんじょう)の暮雨 雁(かり)飛ぶこと低く 芦筍初生漸欲斉 芦筍(ろじゅん)初めて生じ漸(ようや)く斉(ひと)しからんと欲す 無数鈴声遥過磧 無数の鈴声(れいせい) 遥かに磧(せき)を過ぐ 応駄白練到安西...
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中唐58ー張籍 秋思 秋思 洛陽城裏見秋風 洛陽城裏 秋風(しゅうふう)を見る 欲作家書意万重 家書(かしょ)を作らんと欲して 意(こころ)万重(ばんちょう) 復恐怱怱説不尽 復(ま)た恐る 怱怱(そうそう)にして説いて尽くさざらんことを 行人臨発又開封 行人(こうじん) 発するに臨んで又(ま)た封を開く ⊂訳⊃...
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中唐59ー張籍 夏日閑居 夏日閑居 無事門多閉 事(こと)無く 門 多く閉(と)ず 偏知夏日長 偏(ひと)えに知る夏日(かじつ)の長きを 早蝉声寂寞 早蝉(そうぜん) 声は寂寞(せきばく) 新竹気清涼 新竹(しんちく) 気は清涼(せいりょう) 閑対臨書案...
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中唐60ー張籍 詠懐 詠懐 老去多悲事 老去(ろうきょ) 悲事(ひじ)多し 非唯見二毛 唯(ただ) 二毛(にもう)を見るのみに非(あら)ず 眼昏書字大 眼(まなこ)昏くして 書字(しょじ)大に 耳重語声高 耳(みみ)重くして 語声(ごせい)高し 望月偏増思 月を望めば 偏(ひとえ)に思いを増し...
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中唐61ー賈島 暮過山村 暮に山村を過ぎる 数里聞寒水 数里(すうり) 寒水(かんすい)を聞く 山家少四隣 山家(さんか) 四隣(しりん)少なし 怪禽啼曠野 怪禽(かいきん) 曠野(こうや)に啼(な)き 落日恐行人 落日(らくじつ) 行人(こうじん)を恐れしむ 初月未終夕 初月(しょげつ)...
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中唐62ー賈島 病蝉 病蝉 病蝉飛不得 病蝉(びょうせん) 飛ぶことを得ず 向我掌中行 我が掌中(しょうちゅう)に向(おい)て行く 折翼猶能薄 折翼(たくよく) 猶(な)お能(よ)く薄(おお)い 酸吟尚極清 酸吟(さんぎん) 尚(な)お清(せい)を極む 露華凝在腹 露華(ろか)...
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中唐63ー賈島 尋隠者不遇 隠者を尋ねしも遇わず 松下問童子 松下(しょうか)にて童子(どうじ)に問えば 言師採薬去 言う 師は薬を採(と)らんとして去れり 只在此山中 只(た)だ此の山中に在(あ)らんも 雲深不知処 雲深くして処(ところ)を知らずと ⊂訳⊃ 松の木の下で 童子に問えば...
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中唐64ー盧仝 守歳 守歳 老来経節臘 老来(ろうらい) 節臘(せつろう)を経(へ)て 楽事甚悠悠 事を楽しむこと甚(はなは)だ悠悠(ゆうゆう) 不及児童日 児童の日に及ばず 都盧不解愁 都盧(とろ)愁(うれ)いを解かず ⊂訳⊃ 冬至や大晦日になっても...
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中唐65ー盧仝 除夜 除夜 衰残帰未遂 衰残(すいざん) 帰らんとして遂(と)げず 寂寞此宵情 寂寞(せきばく) 此宵(こんしょう)の情 旧国余千里 旧国 千里を余(あま)し 新年隔数更 新年 数更(すうこう)を隔(へだ)つ 寒猶近北峭 寒は猶(な)お北に近づきて峭(きび)しく 風漸向東生...
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中唐66ー柳宗元 江雪 江雪 千山鳥飛絶 千山(せんざん) 鳥 飛ぶこと絶え 万径人蹤滅 万径(ばんけい) 人蹤(じんしょう) 滅(めっ)す 孤舟蓑笠翁 孤舟(こしゅう) 蓑笠(さりゅう)の翁(おう) 独釣寒江雪 独(ひと)り釣る 寒江(かんこう)の雪 ⊂訳⊃ 連なる山に...
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中唐67ー柳宗元 構法華寺西亭 法華寺に西亭を構う (前十二句) 竄身楚南極 身を竄(かく)す 楚(そ)の南の極(はて) 山水窮険艱 山水 険艱(けんかん)を窮(きわ)む 歩登最高寺 歩みて最も高き寺に登り 瀟散任疏頑 瀟散(しょうさん)として疏頑(そがん)に任(まか)す 西垂下斗絶...
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中唐68ー柳宗元 構法華寺西亭 法華寺に西亭を構う (中十句) 遠岫攢衆頂 遠岫(えんしゅう) 衆頂(しゅうちょう)を攢(あつ)め 澄江抱清湾 澄江(ちょうこう) 清湾(せいわん)を抱(いだ)く 夕照臨軒堕 夕照(せきしょう) 軒(けん)に臨んで堕(お)ち 棲鳥当我還 棲鳥(せいちょう)...
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中唐69ー柳宗元 構法華寺西亭 法華寺に西亭を構う (後六句) 賞心難久留 賞心(しょうしん) 久しくは留(とど)め難(がた)し 離念来相関 離念(りねん) 来たりて相関(あいかか)わる 北望間親愛 北のかたを望めば親愛を間(へだ)て 南瞻雑夷蛮 南のかたを瞻(み)れば夷蛮(ばんい)に雑(まじ)わる...
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