ティェンタオの自由訳漢詩 2033
中唐30ー韋応物 秋夜寄丘二十二員外 秋夜 丘二十二員外に寄す 懐君属秋夜 君(きみ)を懐(おも)うは秋夜(しゅうや)に属し 散歩詠涼天 散歩して涼天(りょうてん)に詠(えい)ず 山空松子落 山(やま)空(むな)しゅうして松子(しょうし)落つ 幽人応未眠 幽人(ゆうじん) 応(まさ)に未(いま)だ眠らざるべし ⊂訳⊃...
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中唐31ー韋応物 酬柳郎中春日 柳郎中の春日揚州に帰 帰揚州南郭見 らんとし 南郭にて別 別之作 れらるるの作に酬ゆ 広陵三月花正開 広陵(こうりょう) 三月 花(はな)正(まさ)に開く 花裏逢君酔一廻 花裏(かり) 君に逢い酔うこと一廻(ひとたび)せん 南北相過殊不遠...
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中唐32ー韋応物 答李儋 李儋に答う 去年花裏逢君別 去年(きょねん) 花裏(かり) 君に逢(あ)うて別れ 今日花開又一年 今日(こんにち) 花開いて 又(ま)た一年 世事茫茫難自料 世事(せいじ)茫茫(ぼうぼう)として 自(みずか)ら料(はか)り難く 春愁黯黯独成眠 春愁(しゅんしゅう)黯黯(あんあん)として...
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中唐33ー戎? 採蓮曲 採蓮曲 涔陽女児花満頭 涔陽(しんよう)の女児(じょじ) 花 頭(こうべ)に満つ 驂驂同泛木蘭舟 驂驂(さんさん)として同じく泛(うか)ぶ木蘭(もくらん)の舟 秋風日暮南湖裏 秋風(しゅうふう) 日暮るるも南湖(なんこ)の裏(うち) 争唱菱歌不肯休 争って菱歌(りょうが)を唱(うた)い...
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中唐34ー戎? 八月十五日 八月十五日 憶昔千秋節 憶(おも)う昔 千秋節(せんしゅうせつ) 懽誤万国同 懽誤(かんご) 万国(ばんこく)同じかりき 今来六親遠 今来(きんらい) 六親(りくしん)遠く 此日一悲風 此(こ)の日 一悲風(いちひふう) 年少逢胡乱...
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中唐35ー李益 汴河曲 汴河の曲 汴水東流無限春 汴水(べんすい)東流す 無限(むげん)の春 隋家宮闕已成塵 隋家(ずいか)の宮闕(きゅうけつ) 已(すで)に塵(ちり)と成れり 行人莫上長堤望 行人(こうじん) 長堤(ちょうてい)に上りて望むこと莫(な)かれ 風起楊花愁殺人 風起こりて楊花(ようか)...
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中唐36ー李益 夜上受降城聞笛 夜 受降城に上りて笛を聞く 回楽峰前沙似雪 回楽峰前(かいらくほうぜん) 沙(すな) 雪に似たり 受降城外月如霜 受降城外(じゅこうじょうがい) 月 霜の如し 不知何処吹蘆管 知らず 何(いず)れの処(ところ)にか蘆管(ろかん)を吹く 一夜征人尽望郷 一夜 征人(せいじん)...
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中唐37ー李益 従軍北征 軍に従って北征す 天山雪後海風寒 天山(てんざん) 雪後(せつご) 海風(かいふう)寒し 横笛偏吹行路難 横笛(おうてき) 偏(ひと)えに吹く行路難(こうろなん) 磧裏征人三十万 磧裏(せきり)の征人(せいじん) 三十万 一時囘首月中看 一時に首(こうべ)を回(めぐ)らして月中に看(み)る ⊂訳⊃...
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中唐38ー李益 聴暁角 暁角を聴く 辺霜昨夜墮関楡 辺霜(へんそう) 昨夜 関楡(かんゆ)を墮(おと)し 吹角当城片月孤 吹角(すいかく) 城に当たって片月(へんげつ)孤なり 無限塞鴻飛不度 無限の塞鴻(さいこう) 飛びて度(わた)らず 秋風吹入小単于 秋風(しゅうふう)吹き入る 小単于(しょうぜんう) ⊂訳⊃...
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中唐39ー李益 写情 情を写す 水紋珍簟思悠悠 水紋(すいもん)の珍簟(ちんてん) 思い悠悠(ゆうゆう) 千里佳期一夕休 千里の佳期(かき) 一夕(いっせき)にして休(や)む 従此無心愛良夜 此(こ)れ従(よ)り 良夜(りょうや)を愛するに心無し 任他明月下西楼 任他(さもあらばあれ)...
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中唐40ー李益 立秋前一日覧鏡 立秋前の一日 鏡を覧る 万事銷身外 万事(ばんじ) 身外(しんがい)に銷(き)え 生涯在鏡中 生涯(しょうがい) 鏡中(きょうちゅう)に在り 唯将両鬢雪 唯(た)だ両鬢(りょうびん)の雪を将(もつ)て 明日対秋風 明日(みょうにち) 秋風(しゅうふう)に対せん ⊂訳⊃...
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中唐41ー朱放 題竹林寺 竹林寺に題す 歳月人間促 歳月(さいげつ) 人間(じんかん)に促(うなが)し 烟霞此地多 烟霞(えんか) 此の地に多し 殷勤竹林寺 殷勤(いんぎん)にす 竹林寺(ちくりんじ) 更得幾囘過 更に幾回(いくかい)か過(よぎ)るを得ん ⊂訳⊃ 歳月は...
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中唐42ー王建 海人謡 海人の謡 海人無家海裏住 海人(かいじん) 家無く 海裏(かいり)に住む 採珠役象為歳賦 珠(しゅ)を採(と)り 象(ぞう)を役(えき)して歳賦(さいふ)と為(な)す 悪波横天山塞路 悪波(あくは) 天を横ぎり 山 路(みち)を塞(ふさ)ぎ 未央宮中常満庫 未央宮中(びおうきゅうちゅう)...
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中唐43ー王建 塞上梅 塞上の梅 天山路傍一株梅 天山(てんざん)の路傍(ろぼう) 一株(ひとかぶ)の梅 年年花発黄雲下 年年(ねんねん)花発(はなひら)く 黄雲(こううん)の下(もと) 昭君已没漢使囘 昭君(しょうくん)已(すで)に没し 漢使(かんし)回(かえ)る 前後征人惟系馬 前後の征人(せいじん)...
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中唐44ー王建 閑居即時 閑居即時 老病貪光景 老病(ろうびょう) 光景を貪(むさぼ)り 尋常不下簾 尋常(じんじょう) 簾(すだれ)を下(くだ)さず 妻愁耽酒僻 妻は愁う 耽酒(たんしゅ)の僻(へき) 人怪考詩厳 人は怪しむ 考詩(こうし)の厳(げん) 小婢偸紅紙...
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中唐45ー楊巨源 折楊柳 折楊柳 水辺楊柳麴塵糸 水辺(すいへん)の楊柳(ようりゅう) 麴塵(きくじん)の糸 立馬煩君折一枝 馬を立て 君を煩(わずら)わして一枝(いっし)を折る 惟有春風最相惜 惟(た)だ春風(しゅんぷう)の最も相惜(あいお)しむ有り 殷勤更向手中吹 殷勤(いんぎん)に更に手中(しゅちゅう)に向かって吹く...
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中唐46ー張侹 寄人 人に寄す 酷憐風月為多情 酷(はなは)だ風月を憐(あわれ)むは 多情(たじょう)なる為なり 還到春時別恨生 還(ま)た春時(しゅんじ)に到って 別恨(べつこん)生ず 倚柱尋思倍惆悵 柱に倚(よ)って尋思(じんし)すれば 倍々(ますます)惆悵(ちゅうちょう) 一場春夢不分明...
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中唐47ー崔護 人面桃花 人面桃花 去年今日此門中 去年の今日(こんにち) 此の門の中(うち) 人面桃花相映紅 人面(じんめん) 桃花(とうか) 相映じて紅(くれない)なり 人面秖今何処去 人面 秖今(ただいま) 何(いず)れの処(ところ)にか去る 桃花依旧笑春風 桃花 旧に依(よ)って 春風(しゅんぷう)に笑む...
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中唐48ー韓愈 酔留東野 酔って東野を留む (前半八句) 昔年因読李白杜甫詩 昔年(せきねん) 李白杜甫の詩を読むに因(よ)って 長恨二人不相従 長(つね)に恨む 二人の相従(あいしたが)わざりしことを 吾与東野生並世 吾(わ)れ東野(とうや)と 生まれて世を並べたり 如何復躡二子蹤...
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中唐49ー韓愈 酔留東野 酔って東野を留む (後半八句) 低頭拝東野 頭(こうべ)を低(た)れて東野(とうや)を拝(はい)す 願得終始如鉅鞏 願わくは終始 鉅鞏(きょきょう)の如くなるを得ん 東野不迴頭 東野は頭(こうべ)を迴らさず 有如寸筳撞鉅鐘 寸筳(すんてい)もて鉅鐘(きょしょう)を撞(つ)くが如き有り...
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