ティェンタオの自由訳漢詩 2014
中唐11ー顧況 聴角思帰 角を聴いて帰らんことを思う 故園黄葉満青苔 故園(こえん)の黄葉(こうよう) 青苔(せいたい)に満つ 夢後城頭暁角哀 夢後(むご) 城頭(じょうとう) 暁角(ぎょうかく)哀し 此夜断腸人不見 此の夜(よ)断腸(だんちょう)す 人見えざるに 起行残月影徘徊 起ちて行けば 残月 影(かげ)徘徊(はいかい)す...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2015
中唐12ー載叔倫 湘南即事 湘南即事 盧橘花開楓葉衰 盧橘(ろきつ) 花開いて 楓葉(ふうよう)衰(おとろ)う 出門何処望京師 門を出でて何(いず)れの処にか京師(けいし)を望まん 沅湘日夜東流去 沅湘(げんしょう) 日夜 東に流れて去り 不為愁人往少時 愁人(しゅうじん)の為に往(とど)まること少時(しばらく)もせず...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2016
中唐13ー載叔倫 女耕田行 女耕田行 (前半十句) 乳燕入巣笋成竹 乳燕(にゅうえん) 巣に入って 笋(たけのこ) 竹と成る 誰家二女種新穀 誰(た)が家の二女ぞ 新穀(しんこく)を種(う)うる 無人無牛不及犁 人無く 牛無くして犁(す)くに及ばず 持刀斫地翻作泥 刀(かたな)を持し 地を斫(き)りて...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2017
中唐14ー載叔倫 女耕田行 女耕田行 (後半八句) 姉妹相携心正苦 姉妹(しまい) 相携(あいたずさ)えて 心 正(まさ)に苦しく 不見路人唯見土 路人(ろじん)を見ずして 唯 土を見る 疎通畦隴防乱苗 畦隴(あいろう)を疎通(そつう)して乱苗(らんびょう)を防ぎ 整頓溝塍待時雨...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2018
中唐15ー耿湋 秋日 秋日 返照入閭巷 返照(へんしょう) 閭巷(りょこう)に入る 憂来誰共語 憂(うれ)い来たるも 誰と共にか語らん 古道少人行 古道(こどう) 人の行くこと少(まれ)に 秋風動禾黍 秋風(しゅうふう) 禾黍(かしょ)を動かす ⊂訳⊃ 村里に...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2019
中唐16ー耿湋 涼州詞 涼州詞 国使翩翩随旆旌 国使(こくし)翩翩(へんぺん)として旆旌(はいせい)に随い 隴西岐路足荒城 隴西(ろうせい)の岐路(きろ) 荒城(こうじょう)足(おお)し 氈裘牧馬胡雛小 氈裘(せんきゅう)馬を牧す 胡雛(こすう)小さく 日暮蕃歌三両声 日暮(にちぼ) 蕃歌(ばんか)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2020
中唐17ー司空曙 金陵懐古 金陵懐古 輦路江楓暗 輦路(れんろ) 江楓(こうふう)暗く 宮廷野草春 宮廷(きゅうてい) 野草(やそう)の春 傷心庾開府 傷心(しょうしん) 庾開府(ゆかいふ) 老作北朝臣 老いて北朝(ほくちょう)の臣と作(な)る ⊂訳⊃ 御輦の路に 川辺の楓樹はほの暗く...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2021
中唐18ー司空曙 江村即事 江村即事 罷釣帰来不繋船 釣を罷(や)め 帰り来たって船を繋(つな)がず 江村月落正堪眠 江村(こうそん) 月落ちて 正(まさ)に眠るに堪えたり 縦然一夜風吹去 縦然(たとえ) 一夜 風 吹き去るとも 只在芦花浅水辺 只(た)だ芦花(ろか) 浅水(せんすい)の辺(ほとり)に在らん ⊂訳⊃...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2022
中唐19ー盧綸 逢病軍人 病軍人に逢う 行多有病住無糧 行(こう)多く 病(やまい)有りて 住むに糧(かて)無し 万里還郷未到郷 万里(ばんり) 郷に還(かえ)らんとして 未(いま)だ郷に到らず 蓬鬢哀吟古城下 蓬鬢(ほうびん) 哀吟(あいぎん) 古城の下(もと) 不堪秋気入金瘡 堪えず...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2023
中唐20ー盧綸 村南逢病叟 村南に 病叟に逢う 双膝過頤頂在肩 双膝(そうしつ)は頤(おとがい)を過ぎ 頂(いただき)は肩に在り 四隣知姓不知年 四隣(しりん) 姓(せい)を知るも 年(とし)を知らず 臥駆鳥雀惜禾黍 臥(ふ)して鳥雀(ちょうじゃく)を駆って禾黍(かしょ)を惜(おし)み 猶恐諸孫無社銭 猶(な)お恐る...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2024
中唐21ー李端 拝新月 拝新月 開簾見新月 簾(すだれ)を開いて新月を見(み) 即便下階拝 即便(すなわ)ち階(かい)を下(くだ)りて拝す 細語人不聞 細語(さいご) 人 聞かず 北風吹羅帯 北風(ほくふう) 羅帯(らたい)を吹く ⊂訳⊃ 簾を巻き上げて 新月を見ると...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2025
中唐22ー李端 送劉侍郎 劉侍郎を送る 幾人同入謝宣城 幾人か同(とも)に入る 謝宣城(しゃせんじょう) 未及酬恩隔死生 未(いま)だ恩に酬(むく)いるに及ばずして死生を隔(へだ)つ 唯有夜猿知客恨 唯だ夜猿(やえん)の客恨(かくこん)を知る有り 嶧陽渓路第三声 嶧陽渓路(えきようけいろ) 第三声(だいさんせい) ⊂訳⊃...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2026
中唐23ー韋応物 答李澣 李澣に答う 林中観易罷 林中(りんちゅう) 易(えき)を観ること罷(や)み 渓上対鷗閑 渓上(けいじょう) 鷗(かもめ)に対して閑(かん)なり 楚俗饒辞客 楚俗(そぞく) 辞客(じかく)饒(おお)し 何人最往還 何人(なにびと)とか最も往還(おうかん)する ⊂訳⊃...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2027
中唐24ー韋応物 登楼 登楼 茲楼日登眺 茲(こ)の楼(ろう) 日に登り眺む 流歳暗蹉跎 流歳(りゅうさい) 暗(あん)に蹉跎(さた)たり 坐厭淮南守 坐して厭(いと)う淮南(わいなん)の守(しゅ) 秋山紅樹多 秋山(あきやま) 紅樹(こうじゅ)多し ⊂訳⊃ 日ごと高楼に登り...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2028
中唐25ー韋応物 聞雁 雁を聞く 故園眇何処 故園(こえん) 眇(びょう)として何(いず)れの処(ところ)ぞ 帰思方悠哉 帰思(きし) 方(まさ)に悠(ゆう)なる哉(かな) 淮南秋雨夜 淮南(わいなん) 秋雨(しゅうう)の夜 高斎聞雁来 高斎(こうさい)に雁(かり)の来たるを聞く ⊂訳⊃...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2029
中唐26ー韋応物 滁州西澗 滁州の西澗 独憐幽草澗辺生 独り憐(あわ)れむ 幽草(ゆうそう)の澗辺(かんぺん)に生ずるを 上有黄鸝深樹鳴 上(かみ)に黄鸝(こうり)の 深樹(しんじゅ)に鳴く有り 春潮帯雨晩来急 春潮(しゅんちょう) 雨を帯びて晩来(ばんらい)急に 野渡無人舟自横 野渡(やと) 人無く 舟...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2030
中唐27ー韋応物 観田家 田家を観る 微雨衆卉新 微雨(びう) 衆卉(しゅうき)新たに 一雷驚蟄始 一雷(いちらい) 驚蟄(けいちつ)始まる 田家幾日閑 田家(でんか) 幾日(いくにち)か閑(かん)なる 耕種従此起 耕種(こうしゅ) 此れ従(よ)り起こる 丁壮倶在野 丁壮(ていそう)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2031
中唐28ー韋応物 淮上遇洛陽李主簿 淮上にて洛陽の李主簿に遇う 結茅臨古渡 茅(ぼう)を結びて古渡(こと)に臨み 臥見長淮水 臥(が)して見れば淮水(わいすい)長し 牕裏人将老 牕裏(そうり) 人 将(まさ)に老いんとし 門前樹已秋 門前(もんぜん) 樹 已(すで)に秋なり 寒山独過雁 寒山(かんざん)...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 2032
中唐29ー韋応物 淮上喜会 淮上にて梁州の 梁州故人 故人に会うを喜ぶ 江漢曾為客 江漢(こうかん) 曾(かつ)て客と為(な)り 相逢毎酔還 相逢(あいあ)えば毎(つね)に酔いて還(かえ)る 浮雲一別後 浮雲(ふうん) 一別の後(のち) 流水十年間 流水(りゅうすい) 十年の間(かん)...
View Article