北宋2ー李
搗練子令 其二 搗練子令 其の二
深院静 深院(しんいん) 静かにして
小庭空 小庭(しょうてい) 空(むな)し
断続寒砧断続風 断続(だんぞく)の寒砧(かんちん) 断続の風
無奈夜長人不寝 奈(いか)んともする無し夜(よる)長くして人寝(い)ねず
数声和月到簾櫳 数声(すうせい) 月と和(とも)に 簾櫳(れんろう)に到る
⊂訳⊃
奥の座敷は静まりかえり
小さな庭には人影もない
とぎれとぎれの砧の音 吹く風の息づかい
どうしたらいいの 長い夜を眠れずに
月の明りと寂しい音が ともに窓辺におりてくる
⊂ものがたり⊃ 其の二の詞は美人画の画面からさらに想像をふくらませて、絵からは聞こえるはずのない音を描写します。「深院」は庭の奥の部屋、絵の舞台であり、女性の部屋です。「小庭 空し」は庭にひとけがないことで、女性を訪ねて来る人がいません。砧の音がとぎれとぎれに聞こえてくるだけです。
四句目と五句目は女性の嘆きの声であり、秋の夜長を眠ることができず、寂しい音が月の光といっしょに窓辺を訪れるだけだと、思う人の来ないのを悲しむのです。
搗練子令 其二 搗練子令 其の二
深院静 深院(しんいん) 静かにして
小庭空 小庭(しょうてい) 空(むな)し
断続寒砧断続風 断続(だんぞく)の寒砧(かんちん) 断続の風
無奈夜長人不寝 奈(いか)んともする無し夜(よる)長くして人寝(い)ねず
数声和月到簾櫳 数声(すうせい) 月と和(とも)に 簾櫳(れんろう)に到る
⊂訳⊃
奥の座敷は静まりかえり
小さな庭には人影もない
とぎれとぎれの砧の音 吹く風の息づかい
どうしたらいいの 長い夜を眠れずに
月の明りと寂しい音が ともに窓辺におりてくる
⊂ものがたり⊃ 其の二の詞は美人画の画面からさらに想像をふくらませて、絵からは聞こえるはずのない音を描写します。「深院」は庭の奥の部屋、絵の舞台であり、女性の部屋です。「小庭 空し」は庭にひとけがないことで、女性を訪ねて来る人がいません。砧の音がとぎれとぎれに聞こえてくるだけです。
四句目と五句目は女性の嘆きの声であり、秋の夜長を眠ることができず、寂しい音が月の光といっしょに窓辺を訪れるだけだと、思う人の来ないのを悲しむのです。