晩唐44ー韓偓
重遊曲江 重ねて曲江に遊ぶ
鞭梢乱払暗傷情 鞭梢(べんしょう)乱れ払い 暗(あん)に情(じょう)を傷む
蹤跡難尋露草青 蹤跡(しょうせき)尋ね難く 露草(ろそう)青し
猶是玉輪曾輾処 猶(な)お是(こ)れ玉輪の曾(かつ)て輾(ひ)きし処(ところ)
一泓秋水漲浮萍 一泓(いっこう)の秋水(しゅうすい) 浮萍(ふひょう)を漲(みなぎ)らす
⊂訳⊃
小枝を払いつつ ひそかに心は傷む
露草は青く茂り 御幸の迹もわからない
ここがかって 玉輪の通った場所なのか
水溜りのような秋の池に 浮き草が満ちている
⊂ものがたり⊃ 再び「曲江」を訪れてみました。「鞭梢」は細く尖った枝先で、雑木が繁っています。「蹤跡」は足あと、行動の痕跡のことで、ここでは行幸をいいます。鳳輦の跡も見分けにくく、露草が茂っているだけです。「泓」は水溜り、「萍」は浮き草で、水溜りのような池の水面を浮き草が覆いつくしています。
重遊曲江 重ねて曲江に遊ぶ
鞭梢乱払暗傷情 鞭梢(べんしょう)乱れ払い 暗(あん)に情(じょう)を傷む
蹤跡難尋露草青 蹤跡(しょうせき)尋ね難く 露草(ろそう)青し
猶是玉輪曾輾処 猶(な)お是(こ)れ玉輪の曾(かつ)て輾(ひ)きし処(ところ)
一泓秋水漲浮萍 一泓(いっこう)の秋水(しゅうすい) 浮萍(ふひょう)を漲(みなぎ)らす
⊂訳⊃
小枝を払いつつ ひそかに心は傷む
露草は青く茂り 御幸の迹もわからない
ここがかって 玉輪の通った場所なのか
水溜りのような秋の池に 浮き草が満ちている
⊂ものがたり⊃ 再び「曲江」を訪れてみました。「鞭梢」は細く尖った枝先で、雑木が繁っています。「蹤跡」は足あと、行動の痕跡のことで、ここでは行幸をいいます。鳳輦の跡も見分けにくく、露草が茂っているだけです。「泓」は水溜り、「萍」は浮き草で、水溜りのような池の水面を浮き草が覆いつくしています。