ティェンタオの自由訳漢詩 1835
南北朝36ー謝朓 遊東田 東田に遊ぶ 慼慼苦無悰 慼慼(せきせき)として悰(たの)しみ無きを苦しみ 携手共行楽 手を携(たずさ)えて共に行楽(こうらく)す 尋雲陟累榭 雲を尋ねて累榭(るいしゃ)に陟(のぼ)り 随山望菌閣 山に随って菌閣(きんかく)を望む 遠樹曖仟仟 遠樹(えんじゅ)...
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南北朝37ー陶弘景 詔問山中何所 山中に何の有る所ぞと詔問 有賦詩以答 せられ 詩を賦して以て答う 山中何所有 山中(さんちゅう) 何の有る所ぞ 嶺上多白雲 嶺上(れいじょう) 白雲(はくうん)多し 只可自怡悦 只(た)だ自ら怡(たのし)み悦(よろこ)ぶ可(べ)し 不堪持寄君...
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南北朝38ー王籍 入若耶渓 若耶渓に入る 艅艎何汎汎 艅艎(よこう) 何ぞ汎汎(はんはん)たる 空水共悠悠 空水(くうすい) 共に悠悠(ゆうゆう)たり 陰霞生遠岫 陰霞(いんか) 遠岫(えんしゅう)に生じ 陽景逐囘流 陽景(ようけい) 回流(かいりゅう)を逐(お)う 蝉噪林逾静 蝉噪(さわ)いで 林...
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南北朝39ー庾信 詠画屏風詩二十五首 画屏風を詠ずるの詩 二十五首 其四 其の四 昨夜鳥声春 昨夜(さくや) 鳥声(ちょうせい)春なり 驚鳴動四隣 驚鳴(けいめい) 四隣(しりん)を動かす 今朝梅樹下 今朝(こんちょう) 梅樹(ばいじゅ)の下 定有詠花人 定(さだ)めて花を詠ずるの人有らん...
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南北朝40ー庾信 擬詠懐二十七首 詠懐に擬す 二十七首 其三 其の三 爼豆非所習 爼豆(そとう)は習(なら)う所に非(あら)ず 帷幄復無謀 帷幄(いあく)は復(ま)た謀(はか)ること無し 不言班定遠 言(おも)わず 班定遠(はんていえん)のごとく 応為万里侯...
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南北朝41ー庾信 擬詠懐二十七首 詠懐に擬す 二十七首 其七 其の七 楡関断音信 楡関(ゆかん) 音信(おんしん)断(た)たれ 漢使絶経過 漢使(かんし) 経過(けいか)絶ゆ 胡笳落涙曲 胡笳(こか) 落涙(らくるい)の曲 羌笛断腸歌 羌笛(きょうてき) 断腸(だんちょう)の歌...
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南北朝42ー庾信 寄王琳 王琳に寄す 玉関道路遠 玉関(ぎょくかん) 道路(どうろ)遠く 金陵信使疏 金陵(きんりょう) 信使(しんし)疏(まれ)なり 独下千行涙 独り千行(せんこう)の涙を下(くだ)し 開君万里書 君が万里(ばんり)の書(しょ)を開く ⊂訳⊃ 玉門関への道は遠く...
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南北朝43ー庾信 梅花 梅花 当年蝋月半 当年(とうねん) 蝋月(ろうげつ)半(なか)ばにして 已覚梅花闌 已(すで)に覚(おぼ)ゆ 梅花(ばいか)の闌(たけなわ)なるを 不信今春晩 信ぜず 今春(こんしゅん)の晩(おそ)きを 倶来雪裏看 倶(とも)に来たって 雪裏(せつり)を看(み)る...
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南北朝44ー王褒 渡河北 河北に渡る 秋風吹木葉 秋風(しゅうふう) 木葉(もくよう)を吹けば 還似洞庭波 還(ま)た洞庭(どうてい)の波に似たり 常山臨代郡 常山(じょうざん) 代郡(だいぐん)に臨み 亭障遶黄河 亭障(ていしょう) 黄河を遶(めぐ)る 心悲異方楽...
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南北朝45ー歌謠 子夜歌 子夜歌 落日出前門 落日(らくじつ) 前門(ぜんもん)に出(い)でて 瞻瞩見子度 瞻瞩(せんしょく)するに 子(きみ)の度(わた)るを見る 冶容多姿鬢 冶容(やよう) 姿鬢(しびん)多く 芳香已盈路 芳香(ほうこう) 已(すで)に路(みち)に盈(み)てり 〇...
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南北朝46ー歌謠 子夜四時歌 子夜四時の歌 (春) 春林花多媚 春林(しゅんりん) 花 媚(みめよ)きこと多く 春鳥意多哀 春鳥(しゅんちょう) 意 哀しみ多し 春風復多情 春風(しゅんぷう) 復(ま)た情(じょう)多く 吹我羅裳開 我(わ)が羅裳(らしょう)を吹いて開かしむ ⊂訳⊃...
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南北朝47ー歌謠 子夜四時歌 子夜四時の歌 (夏) 春桃初発紅 春桃(しゅんとう) 初めて紅(くれない)を発し 惜色恐儂摘 色(いろ)を惜(お)しんで儂(わ)れの摘むを恐る 未夏花落去 未(いま)だ夏ならざるに花(はな)落ち去らば 誰復相尋覓 誰か復(ま)た 相尋(あいたず)ね覓(もと)めん ⊂訳⊃...
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南北朝48ー歌謠 子夜四時歌 子夜四時の歌 (秋) 秋風入窗裏 秋風(しゅうふう) 窗裏(そうり)に入り 羅帳起飄颺 羅帳(らちょう) 起こりて飄颺(ひょうよう)す 仰頭看明月 頭(こうべ)を仰(あ)げて明月を看(み) 寄情千里光 情(じょう)を千里の光(ひかり)に寄す ⊂訳⊃...
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南北朝49ー歌謠 子夜四時歌 子夜四時の歌 (冬) 昔別春草緑 昔(きのう) 別れしとき春草(しゅんそう)緑なりき 今還墀雪盈 今(きょう) 還(かえ)るや 墀雪(ちせつ)盈(み)つ 誰知相思老 誰か知らん 相思(そうし)に老い 玄鬢白髪生 玄鬢(げんびん)に白髪(はくはつ)の生ずるを ⊂訳⊃...
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南北朝50ー歌謠 長干曲 長干曲 逆浪故相邀 逆浪(げきろう) 故(ことさら)に相邀(あいむか)う 菱舟不怕揺 菱舟(りょうしゅう) 揺るるを怕(おそ)れず 妾家揚子住 妾(しょう)が家 揚子(ようし)に住み 便弄広陵潮 便(すなわ)ち広陵(こうりょう)の潮(うしお)を弄(ろう)す ⊂訳⊃...
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南北朝51ー歌謠 読曲歌 読曲歌 千葉紅芙蓉 千葉(せんよう)の紅芙蓉(こうふよう) 照灼緑水辺 緑水(りょくすい)の辺(ほとり)に照り灼(かがや)く 余花任郎摘 余花(よか)は郎(ろう)が摘むに任(まか)すも 慎莫罷儂蓮 慎(つつし)んで儂(わ)が蓮(れん)を罷(ゆす)ること莫(なか)れ ⊂訳⊃...
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南北朝52ー歌謠 読曲歌 読曲歌 柳樹得春風 柳樹(りゅうじゅ) 春風(しゅんぷう)を得(え)て 一低復一昂 一低(いってい) 復(ま)た一昂(いっこう)す 誰能空相憶 誰か能(よ)く空(むな)しく相憶(あいおも)い 独眠度三陽 独り眠って三陽(さんよう)を度(わた)らん ⊂訳⊃...
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南北朝53ー歌謠 企喩歌 企喩歌 男児欲作健 男児(だんじ)は健(けん)ならんと欲す 結伴不須多 伴(つれ)を結ぶに多きを須(もち)いず 鷂子経天飛 鷂子(ようし) 天を経(へ)て飛べば 群雀両向波 群雀(ぐんじゃく) 両向(りょうこう)に波だつ ⊂訳⊃ 男子たる者 強くありたい...
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南北朝54ー歌謠 瑯琊王歌 瑯琊王の歌 新買五尺刀 新たに五尺の刀(かたな)を買って 懸著中梁柱 中梁(ちゅうりょう)の柱に懸著(けんちゃく)す 一日三摩娑 一日に三(み)たび摩娑(まさ)し 劇於十五女 十五の女(むすめ)よりも劇(はなは)だし ⊂訳⊃ 五尺の刀を買い求め...
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南北朝55ー歌謠 折楊柳歌 折楊柳歌 遥看孟津河 遥かに孟津河(もうしんか)を看(み)れば 楊柳鬱婆娑 楊柳(ようりゅう) 鬱(うつ)として婆娑(ばさ)たり 我是虜家児 我(わ)れは是(こ)れ虜家(りょか)の児(こ) 不解漢児歌 漢児(かんじ)の歌を解(かい)せず ⊂訳⊃...
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