南北朝53ー歌謠
企喩歌 企喩歌
男児欲作健 男児(だんじ)は健(けん)ならんと欲す
結伴不須多 伴(つれ)を結ぶに多きを須(もち)いず
鷂子経天飛 鷂子(ようし) 天を経(へ)て飛べば
群雀両向波 群雀(ぐんじゃく) 両向(りょうこう)に波だつ
⊂訳⊃
男子たる者 強くありたい
大勢の仲間を つくる必要はない
鳶が大空を ひと飛びすれば
雀の群れは さっと両側へ散っていく
⊂ものがたり⊃ 今回から北朝の歌謠に移ります。北朝の歌謠のほとんどは、南朝梁の鼓角横吹曲で歌うものであったようです。「企喩歌」(きゆか)は鮮卑族の馬上楽で、四百首も残されているといいます。そのなかの一首ですが、南朝の歌謠から一変して男性的、武人的です。
企喩歌 企喩歌
男児欲作健 男児(だんじ)は健(けん)ならんと欲す
結伴不須多 伴(つれ)を結ぶに多きを須(もち)いず
鷂子経天飛 鷂子(ようし) 天を経(へ)て飛べば
群雀両向波 群雀(ぐんじゃく) 両向(りょうこう)に波だつ
⊂訳⊃
男子たる者 強くありたい
大勢の仲間を つくる必要はない
鳶が大空を ひと飛びすれば
雀の群れは さっと両側へ散っていく
⊂ものがたり⊃ 今回から北朝の歌謠に移ります。北朝の歌謠のほとんどは、南朝梁の鼓角横吹曲で歌うものであったようです。「企喩歌」(きゆか)は鮮卑族の馬上楽で、四百首も残されているといいます。そのなかの一首ですが、南朝の歌謠から一変して男性的、武人的です。