Quantcast
Channel: 漢詩を楽しもう
Viewing all articles
Browse latest Browse all 554

ティェンタオの自由訳漢詩 1850

$
0
0
 南北朝51ー歌謠
   読曲歌             読曲歌

  千葉紅芙蓉     千葉(せんよう)の紅芙蓉(こうふよう)
  照灼緑水辺     緑水(りょくすい)の辺(ほとり)に照り灼(かがや)く
  余花任郎摘     余花(よか)は郎(ろう)が摘むに任(まか)すも
  慎莫罷儂蓮     慎(つつし)んで儂(わ)が蓮(れん)を罷(ゆす)ること莫(なか)れ

  ⊂訳⊃
          池のほとり   緑のなかに照り映えて

          くれないの   蓮の花が咲いている

          ほかの花は   いくら摘んでもいいですが

          私の蓮だけは 揺り落とさないでくださいね


 ⊂ものがたり⊃ 「読曲」(どくきょく)というのは楽器の伴奏なしに低音で吟ずるという意味で、内容的には子夜歌の一種です。宋代のものとして八十九首があり、掲歌は女性の立場に立つもの、「蓮」は憐(恋)に通じます。「郎」(男性)は浮気者であったらしく、浮気はしても私だけは捨てないでと言っています。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 554

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>