ティェンタオの自由訳漢詩 清ー鄭 燮
清27ー鄭燮 竹 石 竹 石 咬定青山不放鬆 青山(せいざん)を咬定(こうてい)して放鬆(ほうしょう)せず 立根原在破岩中 根を立つること 原(もと) 破岩(はがん)の中(うち)に在り 千磨万撃還堅勁 千磨(せんま) 万撃(ばんげき) 還(ま)た堅勁(けんけい) 任爾東西南北風 任爾(さもあらばあれ) 東西...
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清28ー紀 昀 甘 瓜 甘 瓜 甘瓜別種碧団圝 甘瓜(かんか)の別種(べつしゅ) 碧団圝(へきだんらん) 錯作花門小笠看 錯(あやま)って 花門(かもん)の小笠(しょうりゅう)と作(な)して看(み)る 午夢初回微渴後 午夢(ごむ) 初めて回(かえ)り 微(すこ)しく渇(かつ)するの後(のち) 嚼来真似水晶寒...
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清29ー袁枚 紙 鳶 紙 鳶 紙鳶風骨仮稜嶒 紙鳶(しえん)の風骨(ふうこつ) 稜嶒(りょうそう)に仮(か)る 躡慣青雲自覚能 青雲(せいうん)を躡(ふ)み慣れて 自(みずか)ら能(のう)あるを覚ゆ 一日風停落泥滓 一日(いちじつ) 風(かぜ)停(とど)まって泥滓(でいし)に落つれば 低飛還不及蒼蠅 低飛(ていひ)...
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清33ー蔣士銓 湖上晩歸 湖上 晩に帰る 湿雲鴉背重 湿雲(しつうん) 鴉背(あはい)重く 野寺出新晴 野寺(やじ) 新晴(しんせい)に出づ 敗葉存秋気 敗葉(はいよう) 秋気(しゅうき)を存(そん)し 寒鐘過雨声 寒鐘(かんしょう) 雨声(うせい)に過(よぎ)る 半檐群鳥入...
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清34ー趙翼 野 歩 野 歩 峭寒催換木綿裘 峭寒(しょうかん) 換(か)うるを催(うなが)す 木綿(もめん)の裘(きゅう) 倚杖郊原作近游 杖に倚(よ)りて 郊原(こうげん)に近游(きんゆう)を作(な)す 最是秋風管閑事 最も是(こ)れ 秋風(しゅうふう) 閑事(かんじ)を管(かん)し 紅他楓葉白人頭...
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清35ー黄景仁 雑 感 雑 感 仙仏茫茫両未成 仙仏(せんぶつ)茫茫として 両(ふた)つながら未(いま)だ成らず 只知独夜不平鳴 只(た)だ知る 独夜(どくや)に不平(ふへい)の鳴るを 風蓬飄尽悲歌氣 風蓬(ふうほう) 飄尽ひょうじん)す 悲歌(ひか)の気(き) 泥絮沾来薄倖名 泥絮(でいじょ)...
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清40ー張問陶 中秋月下作 中秋月下の作 一年小別住京華 一年の小別(しょうべつ) 京華(けいか)に住み 何処逢秋不憶家 何(いず)れの処か 秋に逢(あ)うて家を憶(おも)わざらん 緘取今宵衣上影 今宵(こよい)の衣上(いじょう)の影を緘取(かんしゅ)して 他時因夢寄天涯 他時(たじ) 夢に因(よ)って天涯(てんがい)に寄せん...
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清42ー陳文述 月夜聞紡織声三首 其二 月夜 紡織の声を聞く 三首 其の二 茅檐辛苦倦難支 茅檐(ぼうえん)の辛苦 倦(う)みて支(ささ)え難し 繡閣嬌憨定不知 繡閣(しゅうかく)の嬌憨(きょうかん) 定めて知らざらん 多少呉姫厭羅縠 多少の呉姫(ごき)か 羅縠(らこく)に厭(あ)きたる 緑窓一様夜眠遅 緑窓(りょくそう) 一様(いちよう)...
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清43ー龔自珍 雑詩己卯自春徂夏 雑詩 己卯の春より夏に徂(およ)び 在京師作詩得十有 京師に在って詩を作る 十有四首を 四首 其一 得たり 其の一 少小無端愛令名 少小(しょうしょう) 端無(はしな)くも令名を愛す 他無学術誤蒼生 他(ま)た学術の蒼生(そうせい)を誤る無し 白雲一笑懶如此 白雲 一笑(いっしょう)す...
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清49ー林則徐 塞外雑詠 塞外雑詠 沙礫当途太不平 沙礫(されき) 途(みち)に当たって太(はなは)だ平らかならず 労薪頑鉄日交争 労薪(ろうしん) 頑鉄(がんてつ) 日々(ひび)交々(こもごも)争う 車箱簸似箕中粟 車箱(しゃそう) 簸(あお)ぐこと 箕中(きちゅう)の粟(ぞく)の似(ごと)し 愁聴隆隆乱石声...
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清50ー黄遵憲 日本雑事詩 日本雑事詩 抜地摩天独立高 地を抜き 天を摩(ま)して 独り立つこと高し 蓮峰湧出海東濤 蓮峰(れんぽう) 湧出(ゆうしゅつ)す 海東の濤(なみ) 二千五百年前雪 二千五百年前(まえ)の雪 一白茫茫積未消 一白(いっぱく) 茫茫(ぼうぼう) 積みて未(いま)だ消えず ⊂訳⊃...
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清53ー黄遵憲 海行雜感十四首 其七 海行雑感 十四首 其の七 星星世界徧諸天 星星(せいせい)の世界 諸天(しょてん)に徧(あまね)し 不計三千与大千 計らず 三千と大千(だいせん)と 倘亦乗槎中有客 倘(も)し亦(ま)た槎(いかだ)に乗り 中(うち)に客(かく)有らば 回頭望我地球円 頭(こうべ)を回(めぐ)らして...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 清ー王国維
清57ー王国維 欲 覓 覓めんと欲す 欲覓吾心已自難 吾(わ)が心を覓(もと)めんと欲するも 已(すで)に自(おのず)から難(かた)し 更従何処把心安 更に何(いず)れの処(ところ)従(よ)り 心の安きを把(と)らんや 詩縁病輟弥無頼 詩は病に縁(よ)りて輟(や)め 弥々(いよいよ)頼るもの無く 憂与生来詎有端...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 清ー魯 迅
清59ー魯 迅 自題小像 自ら小像に題す 霊台無計逃神矢 霊台(れいだい) 神矢(しんし)を逃るるに計(けい)無く 風雨如磐闇故園 風雨 磐(いわお)の如くにして故園(こえん)を闇(やみ)とす 寄意寒星荃不察 意を寒星(かんせい)に寄(よ)するも 荃(せん) 察せず 我以我血薦軒轅 我れは我が血を以って...
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清34ー趙翼 野 歩 野 歩 峭寒催換木綿裘 峭寒(しょうかん) 換(か)うるを催(うなが)す 木綿(もめん)の裘(きゅう) 倚杖郊原作近游 杖に倚(よ)りて 郊原(こうげん)に近游(きんゆう)を作(な)す 最是秋風管閑事 最も是(こ)れ 秋風(しゅうふう) 閑事(かんじ)を管(かん)し 紅他楓葉白人頭...
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清35ー黄景仁 雑 感 雑 感 仙仏茫茫両未成 仙仏(せんぶつ)茫茫として 両(ふた)つながら未(いま)だ成らず 只知独夜不平鳴 只(た)だ知る 独夜(どくや)に不平(ふへい)の鳴るを 風蓬飄尽悲歌氣 風蓬(ふうほう) 飄尽ひょうじん)す 悲歌(ひか)の気(き) 泥絮沾来薄倖名 泥絮(でいじょ)...
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清40ー張問陶 中秋月下作 中秋月下の作 一年小別住京華 一年の小別(しょうべつ) 京華(けいか)に住み 何処逢秋不憶家 何(いず)れの処か 秋に逢(あ)うて家を憶(おも)わざらん 緘取今宵衣上影 今宵(こよい)の衣上(いじょう)の影を緘取(かんしゅ)して 他時因夢寄天涯 他時(たじ) 夢に因(よ)って天涯(てんがい)に寄せん...
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清42ー陳文述 月夜聞紡織声三首 其二 月夜 紡織の声を聞く 三首 其の二 茅檐辛苦倦難支 茅檐(ぼうえん)の辛苦 倦(う)みて支(ささ)え難し 繡閣嬌憨定不知 繡閣(しゅうかく)の嬌憨(きょうかん) 定めて知らざらん 多少呉姫厭羅縠 多少の呉姫(ごき)か 羅縠(らこく)に厭(あ)きたる 緑窓一様夜眠遅 緑窓(りょくそう) 一様(いちよう)...
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清43ー龔自珍 雑詩己卯自春徂夏 雑詩 己卯の春より夏に徂(およ)び 在京師作詩得十有 京師に在って詩を作る 十有四首を 四首 其一 得たり 其の一 少小無端愛令名 少小(しょうしょう) 端無(はしな)くも令名を愛す 他無学術誤蒼生 他(ま)た学術の蒼生(そうせい)を誤る無し 白雲一笑懶如此 白雲 一笑(いっしょう)す...
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清49ー林則徐 塞外雑詠 塞外雑詠 沙礫当途太不平 沙礫(されき) 途(みち)に当たって太(はなは)だ平らかならず 労薪頑鉄日交争 労薪(ろうしん) 頑鉄(がんてつ) 日々(ひび)交々(こもごも)争う 車箱簸似箕中粟 車箱(しゃそう) 簸(あお)ぐこと 箕中(きちゅう)の粟(ぞく)の似(ごと)し 愁聴隆隆乱石声...
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