ティェンタオの自由訳漢詩 清ー黄遵憲(1)
清50ー黄遵憲 日本雑事詩 日本雑事詩 抜地摩天独立高 地を抜き 天を摩(ま)して 独り立つこと高し 蓮峰湧出海東濤 蓮峰(れんぽう) 湧出(ゆうしゅつ)す 海東の濤(なみ) 二千五百年前雪 二千五百年前(まえ)の雪 一白茫茫積未消 一白(いっぱく) 茫茫(ぼうぼう) 積みて未(いま)だ消えず ⊂訳⊃...
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清53ー黄遵憲 海行雜感十四首 其七 海行雑感 十四首 其の七 星星世界徧諸天 星星(せいせい)の世界 諸天(しょてん)に徧(あまね)し 不計三千与大千 計らず 三千と大千(だいせん)と 倘亦乗槎中有客 倘(も)し亦(ま)た槎(いかだ)に乗り 中(うち)に客(かく)有らば 回頭望我地球円 頭(こうべ)を回(めぐ)らして...
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清57ー王国維 欲 覓 覓めんと欲す 欲覓吾心已自難 吾(わ)が心を覓(もと)めんと欲するも 已(すで)に自(おのず)から難(かた)し 更従何処把心安 更に何(いず)れの処(ところ)従(よ)り 心の安きを把(と)らんや 詩縁病輟弥無頼 詩は病に縁(よ)りて輟(や)め 弥々(いよいよ)頼るもの無く 憂与生来詎有端...
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清59ー魯 迅 自題小像 自ら小像に題す 霊台無計逃神矢 霊台(れいだい) 神矢(しんし)を逃るるに計(けい)無く 風雨如磐闇故園 風雨 磐(いわお)の如くにして故園(こえん)を闇(やみ)とす 寄意寒星荃不察 意を寒星(かんせい)に寄(よ)するも 荃(せん) 察せず 我以我血薦軒轅 我れは我が血を以って...
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杜牧ー103 秋浦途中 秋浦の途中 蕭蕭山路窮秋雨 蕭蕭(しょうしょう)たり 山路(さんろ) 窮秋(きゅうしゅう)の雨 浙浙渓風一岸蒲 浙浙(せきせき)たり 渓風(けいふう) 一岸(いちがん)の蒲(がま) 為問寒沙新到雁 為(ため)に問う 寒沙(かんさ) 新たに到れる雁(がん)に 来時還下杜陵無 来たる時...
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杜牧ー107 独 酌 独 酌 窗外正風雪 窓外(そうがい) 正(まさ)に風雪(ふうせつ) 擁炉開酒缸 炉(ろ)を擁して 酒缸(しゅこう)を開く 如何釣船雨 如何(いずれ)ぞや 釣船(ちょうせん)の雨 篷底睡秋江 篷底(ほうてい) 秋江(しゅうこう)に睡(ねむ)るに ⊂訳⊃...
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杜牧ー112 題池州貴池亭 池州の貴池亭に題す 勢比凌歊宋武台 勢いは比(ひ)す 凌歊(りょうきょう) 宋武(そうぶ)の台 分明百里遠帆開 分明(ぶんめい)に 百里 遠帆(えんぱん)開く 蜀江雪浪西江満 蜀江の雪浪(せつろう) 西江(せいこう)に満ち 強半春寒去却来 強半(きょうはん) 春寒(しゅんかん)...
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杜牧ー117 睦州四韻 睦州四韻 州在釣台辺 州は釣台(ちょうだい)の辺(ほとり)に在り 渓山実可憐 渓山(けいざん) 実に憐れむ可し 有家皆掩映 家(いえ)有りて 皆掩映(えんえい)し 無処不潺湲 処(ところ)として潺湲(せんえん)たらざるは無し 好樹鳴幽鳥 好樹(こうじゅ)に...
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杜牧ー125 秋晩早発新定 秋の晩 早に新定を発す 解印書千軸 印(いん)を解く 書(しょ)千軸(せんじく) 重陽酒百缸 重陽(ちょうよう) 酒(さけ)百缸(ひゃくこう) 涼風満紅樹 涼風(りょうふう) 紅樹(こうじゅ)に満ち 暁月下秋江 暁月(ぎょうげつ) 秋江(しゅうこう)を下る 巌壑会帰去...
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杜牧ー129 長安雪後 長安 雪後 秦陵漢苑参差雪 秦陵(しんりょう) 漢苑 参差(しんし)として雪なり 北闕南山次第春 北闕(ほくけつ) 南山 次第に春なり 車馬満城原上去 車馬(しゃば) 城に満ちて 原上(げんじょう)に去(ゆ)く 豈知惆悵有閑人 豈に知らんや...
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杜牧ー135 将赴呉興 登 将に呉興に赴かんとして 楽遊原一絶 楽遊原に登る 一絶 清時有味是無能 清時(せいじ)に味わい有るは 是(こ)れ無能(むのう) 愛孤雲静愛僧 閑(かん)は孤雲(こうん)を愛し 静(せい)は僧を愛す 欲把一麾江海去 一麾(いっき)を把(と)りて 江海(こうかい)に去(ゆ)かんと欲し...
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杜牧ー139 春日茶山 病不 春日の茶山 病みて酒を飲 飲酒 因呈賓客 まず 因りて賓客に呈す 笙歌登画船 笙歌(しょうか) 画船(がせん)に登(のぼ)る 十日清明前 十日(じゅうじつ) 清明(せいめい)の前 山秀白雲膩 山秀(ひい)でて 白雲(はくうん)膩(つやや)かに 渓光紅粉鮮 渓(たに)光りて...
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杜牧ー145 途中一絶 途中の一絶 鏡中糸髪悲来慣 鏡中(きょうちゅう)の糸髪(しはつ) 悲しみ来たるに慣(な)れ 衣上塵痕払漸難 衣上(いじょう)の塵痕(じんこん) 払うこと漸く難(かた)し 惆悵江湖釣竿手 惆悵(ちゅうちょう)す 江湖(こうこ) 釣竿(ちょうかん)の手 却遮西日向長安...
View Articleティェンタオの自由訳漢詩 杜牧150ー151
杜牧ー150 秋晩与沈十九舎人 秋の晩 沈十九舎人と期して 期 遊樊川不至 樊川に遊ばんとするも至らず 邀侶以官解 侶(とも)を邀(むか)うも 官を以て解かれ 泛然成独遊 泛然(はんぜん)として 独遊(どくゆう)を成す 川光初媚日 川光(せんこう) 初めて日に媚(うるわ)しく 山色正矜秋 山色(さんしょく)...
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