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ティェンタオの自由訳漢詩 1927

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 盛唐21ー崔?
   長干行四首 其二     長干行 四首  其の二

  家臨九江水     家は九江(きゅうこう)の水に臨み
  来去九江側     九江の側(かたわら)に来去(らいきょ)す
  同是長干人     同じく是(こ)れ長干(ちょうかん)の人なるに
  生小不相識     生小(せいしょう)  相識(あいし)らず

  ⊂訳⊃
          家は長江の流れに臨み

          舟で岸辺を  行き来している

          同じ長干の生まれというのに

          幼い頃から  君と出会ったことはない


 ⊂ものがたり⊃ 其の二は其の一の詩に対する男の答えです。「九江」は長江の下流一帯をいい、小舟で荷を運ぶ仕事でしょう。おれは長干の生まれだが、「生小 相識らず」といいます。ここが落ちで、女は他国者なのに同郷ではないかしらと男を誘ったのです。
 宴会の席で座興に作られた遊びの詩であり、宮廷詩に見られない軽妙さに新しさがあります。若いころの王維に似た作品(平成20年11月30日のブログ参照)がありますので、当時、五言四句の小品連作が流行していたようです。

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