盛唐17ー王翰
涼州詞 其二 涼州の詞 其の二
秦中花鳥已応闌 秦中(しんちゅう)の花鳥 已(すで)に応(まさ)に闌(たけなわ)なるべし
塞外風沙猶自寒 塞外(さいがい)の風沙 猶(な)お自(おのず)から寒し
夜聴胡笳折楊柳 夜に聴(き)く胡笳(こか) 折楊柳(せつようりゅう)
教人意気憶長安 人をして意気 長安を憶(おも)わしむ
⊂訳⊃
都はいまごろ 春たけなわのころだろう
国境の外では 砂を巻き上げて寒風が吹く
夜に聞く 胡笳の調べは「折楊柳」
人の心に泌々と長安の街がよみがえる
⊂ものがたり⊃ 其の二も「塞外」(辺塞の外)に出征している兵士に成り代わって詠う詩です。「折楊柳」は楽府のひとつで、人を見送るときの歌です。その曲を演奏している「胡笳」(胡人の芦笛)の音が聞こえて来ると、長安を発ったときの別れの情景がよみがえって来ると詠います。以来、胡笳と折揚柳は辺塞詩の重要な道具立てになります。
涼州詞 其二 涼州の詞 其の二
秦中花鳥已応闌 秦中(しんちゅう)の花鳥 已(すで)に応(まさ)に闌(たけなわ)なるべし
塞外風沙猶自寒 塞外(さいがい)の風沙 猶(な)お自(おのず)から寒し
夜聴胡笳折楊柳 夜に聴(き)く胡笳(こか) 折楊柳(せつようりゅう)
教人意気憶長安 人をして意気 長安を憶(おも)わしむ
⊂訳⊃
都はいまごろ 春たけなわのころだろう
国境の外では 砂を巻き上げて寒風が吹く
夜に聞く 胡笳の調べは「折楊柳」
人の心に泌々と長安の街がよみがえる
⊂ものがたり⊃ 其の二も「塞外」(辺塞の外)に出征している兵士に成り代わって詠う詩です。「折楊柳」は楽府のひとつで、人を見送るときの歌です。その曲を演奏している「胡笳」(胡人の芦笛)の音が聞こえて来ると、長安を発ったときの別れの情景がよみがえって来ると詠います。以来、胡笳と折揚柳は辺塞詩の重要な道具立てになります。