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ティェンタオの自由訳漢詩 1877

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 初唐17ー駱賓王
    詠鵝              鵝を詠ず

  鵝 鵝 鵝      鵝(が)  鵝  鵝
  曲項向天歌     項(うなじ)を曲(ま)げて天に向かって歌う
  白毛浮緑水     白毛(はくもう)   緑水(りょくすい)に浮かび
  紅掌撥清波     紅掌(こうしょう)  清波(せいは)を撥(はら)う

  ⊂訳⊃
          が  が  が  が  が

          項を曲げて  天に向かって鵝鳥は鳴く

          白い羽毛を  緑の水に浮かべているが

          紅の足は   しきりに波を掻き分ける


 ⊂ものがたり⊃ 駱賓王(らくひんのう:640?ー684?)は婺州義烏(浙江省義烏県)の人。少年のころから詩才を謳われ、神童と称されました。長じて宗室の道王(どうおう)に仕え、武功(陝西省武功県)の主簿になります。
 「鵝を詠ず」は少年時代の作とされており、詠物詩ですが初句に奇抜さが見られ、神童の名に恥じない作品でしょう。加えて、結びの「紅掌 清波を撥う」は鵞鳥が水中でひっきりなしに足を動かして、隠れた努力をしていることを描いており、深みのある見識を示しています。

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