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ティェンタオの自由訳漢詩 2226

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 北宋51ー王安石
     商 鞅                 商 鞅

  自古駆民在信誠   古(いにしえ)より民(たみ)を駆(か)るは信誠(しんせい)に在り
  一言為重百金軽   一言(いちごん)  重しと為(な)し  百金軽(かろ)し
  今人未可非商鞅   今人(きんじん)  未(いま)だ商鞅(しょうおう)を非(ひ)とす可(べ)からず
  商鞅能令政必行   商鞅は能(よ)く政(まつりごと)をして必ず行われ令(し)む

  ⊂訳⊃
          昔から民の心を掴むには  誠実がたいせつだ

          一言を重しとし   百金は軽んずべきである

          いまの世の人は  商鞅を非難してはならない

          商鞅は政治家として  約束はかならず実行した


 ⊂ものがたり⊃ 詩題の「商鞅」は戦国時代、秦の孝公に仕えた公孫鞅(衛鞅)のことで、『史記』商君列伝に詳しい伝があります。王安石が新法を実施していたときの作で、死を顧みずに改革につとめた商鞅にみずからを喩えるものでしょう。
 はじめの二句で政事家としての信念を述べます。「信誠」は信頼と誠実を意味し、誠実であることによって民の信頼えることが大切であり、約束したことは守らなければならないと詠います。後半、法家思想の商鞅は後世の儒家から非難されているけれども、商鞅は口にしたことは必ず実行したと擁護して自分の決意を述べます。

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