北宋44ー邵雍
懶起吟 懶起吟
半記不記夢覚後 半(なか)ば記し 記せざるは 夢(ゆめ)覚めし後(のち)
似愁無愁情倦時 愁うるに似て 愁うる無きは 情(じょう)倦(う)むの時
擁衾側臥未欲起 衾(しとね)を擁(よう)し 側臥(そくが)して 未(いま)だ起くるを欲せず
簾外落花繚乱飛 簾外(れんがい) 落花 繚乱(りょうらん)として飛ぶ
⊂訳⊃
半ば覚えているようで覚えていない 夢から覚めたあとの気分
悲しいようで悲しくもなく 気だるいようなひとときだ
布団にくるまって横を向き 起きる気になれない
簾のむこうで散る花びらが 入り乱れて飛んでいる
⊂ものがたり⊃ 詩題の「懶起吟」(らんきぎん)は朝起きの面倒の歌といった変わった題です。はじめの二句で、目覚めたときのぼんやりした気だるいような気分を捉えます。つぎの二句で、そうした気分は悪くないもので、布団にくるまって起きたくありません。横向きになって花びらの乱れ飛ぶのを眺めていると詠います。
「落花 繚乱として飛ぶ」を風流として読まなければ、野にあって官僚たちが右往左往しているのを見ているという比喩になります。
懶起吟 懶起吟
半記不記夢覚後 半(なか)ば記し 記せざるは 夢(ゆめ)覚めし後(のち)
似愁無愁情倦時 愁うるに似て 愁うる無きは 情(じょう)倦(う)むの時
擁衾側臥未欲起 衾(しとね)を擁(よう)し 側臥(そくが)して 未(いま)だ起くるを欲せず
簾外落花繚乱飛 簾外(れんがい) 落花 繚乱(りょうらん)として飛ぶ
⊂訳⊃
半ば覚えているようで覚えていない 夢から覚めたあとの気分
悲しいようで悲しくもなく 気だるいようなひとときだ
布団にくるまって横を向き 起きる気になれない
簾のむこうで散る花びらが 入り乱れて飛んでいる
⊂ものがたり⊃ 詩題の「懶起吟」(らんきぎん)は朝起きの面倒の歌といった変わった題です。はじめの二句で、目覚めたときのぼんやりした気だるいような気分を捉えます。つぎの二句で、そうした気分は悪くないもので、布団にくるまって起きたくありません。横向きになって花びらの乱れ飛ぶのを眺めていると詠います。
「落花 繚乱として飛ぶ」を風流として読まなければ、野にあって官僚たちが右往左往しているのを見ているという比喩になります。