北宋40ー欧陽脩
別 滁 滁に別る
花光濃爤柳軽明 花光(かこう)は濃爤(のうらん) 柳は軽明(けいめい)
酌酒花前送我行 酒を花前(かぜん)に酌(く)みて我が行(ゆ)くを送る
我亦且如常日酔 我れも亦(ま)た且(しばら)く 常日(じょうじつ)の如く酔わん
莫教弦管作離声 弦管(げんかん)をして 離声(りせい)を作(な)さしむること莫(なか)れ
⊂訳⊃
花の色は鮮やか 柳は軽やかに揺れ
花咲く木の下で 酒酌み交わして私を送る
いつものように しばしの酔いを楽しもう
管弦の悲しい調べは やめにしようではないか
⊂ものがたり⊃ 詩題の「滁」(じょ)は滁州のこと。滁州刺史三年のあと、帰任に際しての留別の詩です。滁州は中唐の韋応物も刺史として在任し、自然を愛した地です。しかし、欧陽脩は地方の太守の地位に不満でした。送別の宴の管弦も「離声を作さしむること莫れ」と言っています。「離声」は別離の歌。悲しげな調べであったのでしょう。
別 滁 滁に別る
花光濃爤柳軽明 花光(かこう)は濃爤(のうらん) 柳は軽明(けいめい)
酌酒花前送我行 酒を花前(かぜん)に酌(く)みて我が行(ゆ)くを送る
我亦且如常日酔 我れも亦(ま)た且(しばら)く 常日(じょうじつ)の如く酔わん
莫教弦管作離声 弦管(げんかん)をして 離声(りせい)を作(な)さしむること莫(なか)れ
⊂訳⊃
花の色は鮮やか 柳は軽やかに揺れ
花咲く木の下で 酒酌み交わして私を送る
いつものように しばしの酔いを楽しもう
管弦の悲しい調べは やめにしようではないか
⊂ものがたり⊃ 詩題の「滁」(じょ)は滁州のこと。滁州刺史三年のあと、帰任に際しての留別の詩です。滁州は中唐の韋応物も刺史として在任し、自然を愛した地です。しかし、欧陽脩は地方の太守の地位に不満でした。送別の宴の管弦も「離声を作さしむること莫れ」と言っています。「離声」は別離の歌。悲しげな調べであったのでしょう。