北宋39ー欧陽脩
画眉鳥 画眉鳥
百転千声随意移 百転(ひゃくてん) 千声(せんせい) 随意(ずいい)に移る
山花紅紫樹高低 山花(さんか)は紅紫(こうし) 樹(じゅ)は高低(こうてい)
始知鎖向金籠聴 始めて知る 金籠(きんろう)に鎖(とざ)して聴くは
不及林間自在啼 林間(りんかん) 自在(じざい)に啼(な)くに及ばざるを
⊂訳⊃
賑やかに囀りながら 思いのままに飛び移る
山には赤や赤茶の花 樹は高低さまざまだ
いまこそ分かるのだ 鳥籠の鳥の鳴き声が
林のなかで自由に鳴く鳥に及ばないことが
⊂ものがたり⊃ 詩題の「画眉鳥」(がびちょう)はホオジロのことです。仁宗の慶暦五年(1045)、二度目の左遷にあい、滁州(安徽省滁州市)刺史になりました。詩は詠物詩で、起句の主語は画眉鳥です。「山花は紅紫」の紫は赤茶色のことで、山の木々に色鮮やかな花が咲いており、そのあいだを鳥が自由に飛びまわっています。
後半の二句は寓意をふくみ、自分の役人生活は籠の鳥のように言いたいことも言えず窮屈なものだった。滁州に来てはじめて仲間と胸襟を開いて話し合うことができる。束縛されないということがどんなに清々しいことか、いまこそ分かったと仲間に語りかける詩でしょう。
画眉鳥 画眉鳥
百転千声随意移 百転(ひゃくてん) 千声(せんせい) 随意(ずいい)に移る
山花紅紫樹高低 山花(さんか)は紅紫(こうし) 樹(じゅ)は高低(こうてい)
始知鎖向金籠聴 始めて知る 金籠(きんろう)に鎖(とざ)して聴くは
不及林間自在啼 林間(りんかん) 自在(じざい)に啼(な)くに及ばざるを
⊂訳⊃
賑やかに囀りながら 思いのままに飛び移る
山には赤や赤茶の花 樹は高低さまざまだ
いまこそ分かるのだ 鳥籠の鳥の鳴き声が
林のなかで自由に鳴く鳥に及ばないことが
⊂ものがたり⊃ 詩題の「画眉鳥」(がびちょう)はホオジロのことです。仁宗の慶暦五年(1045)、二度目の左遷にあい、滁州(安徽省滁州市)刺史になりました。詩は詠物詩で、起句の主語は画眉鳥です。「山花は紅紫」の紫は赤茶色のことで、山の木々に色鮮やかな花が咲いており、そのあいだを鳥が自由に飛びまわっています。
後半の二句は寓意をふくみ、自分の役人生活は籠の鳥のように言いたいことも言えず窮屈なものだった。滁州に来てはじめて仲間と胸襟を開いて話し合うことができる。束縛されないということがどんなに清々しいことか、いまこそ分かったと仲間に語りかける詩でしょう。