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ティェンタオの自由訳漢詩 2167

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 晩唐38ー韋荘
     古別離               古別離
 
  晴煙漠漠柳毿毿   晴煙(せいえん)  漠漠(ばくばく)として  柳(やなぎ)毿毿(さんさん)たり
  不那離情酒半酣   那(いか)んともせず  離情(りじょう)   酒半ば酣(たけなわ)なるを
  更把玉鞭雲外指   更に玉鞭(ぎょくべん)を把(と)って雲外(うんがい)を指(さ)せば
  断腸春色在江南   断腸(だんちょう)の春色(しゅんしょく)  江南に在り

  ⊂訳⊃
          晴れた空   棚引く霞  柳の枝は長くたれ

          別れは辛く  酒宴が盛り上がらないのは仕方がない

          鞭をあげて  雲のかなたを指させば

          腸も千切れんばかりの春景色  江南の地に満ちている


 ⊂ものがたり⊃ 詩題の「古別離」(こべつり)は楽府題で、「古離別」となっているテキストもあります。「晴煙」は晴れた空にたなびく霞、「毿毿」は細くて長いものの形容です。前半二句で別れの辛さを詠い、後半二句で前途を励まします。「玉鞭」は鞭の美称で、江南には溢れんばかりの春があり、可能性もあると詠います。江南へ旅立つ友への送別の詩でしょう。

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