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ティェンタオの自由訳漢詩 2126

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 中唐123ー劉禹錫
    再遊玄都観           再び玄都観に遊ぶ

  百畝庭中半是苔   百畝(ひゃっぽ)の庭中(ていちゅう) 半(なか)ば是(こ)れ苔
  桃花浄尽菜花開   桃花(とうか)浄(きよ)め尽くして菜花(さいか)開く
  種桃道士帰何処   桃を種(う)えし道士(どうし)  何処(いずく)にか帰(き)せし
  前度劉郎今又来   前度(ぜんと)の劉郎(りゅうろう)   今又(ま)た来たる

  ⊂訳⊃
          百畝の庭は荒れ果て 半ば苔に覆われている

          桃の木は姿を消し   菜の花が咲いている

          桃を植えた道士達は  何処へ行ってしまったのか

          かつての劉郎が    またやって来ましたよ


 ⊂ものがたり⊃ 劉禹錫は元和十年(815)の再貶以来、十三年振りに都にもどり、主客郎中に任じられます。翌春でしょうか、桃の花咲く季節になり、十三年前に訪れて詩を賦した玄都観(げんとかん)を再訪しました。
 見れば院内は荒れ果て、千樹の桃は姿を消して菜の花が咲いていました。桃を植えた道士たちは何処へ行ってしまったのかと、時世の変転を皮肉ります。
 都に復帰したものの、このころの政局は牛李(ぎゅうり)の党争の激しいころで、廷臣は二派に分かれて激しく争っていました。劉禹錫は党争に巻き込まれるのを嫌って蘇州・汝州・和州・同州の刺史を歴任し、同じように党争を避けて刺史を歴任した白居易と親しく交わるようになります。
 したがって、さきに太和二年の帰任時の作とした江南での作品は、再度刺史として赴任したときの作品である可能性もあります。

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